ムンドスMundus ヤコブ&ヨゼフ.コーンJ&J.Kohn ベントウッド スピンドルバックチェア


20世紀初め、オーストリアで製作され、イギリスで使用されていた、
ベントウッドチェアです。
メーカーはコレクター垂涎、希少なムンドスMundus-ヤコブ&ヨゼフ.コーン社J&J.Kohn社製になります。

「何だよ、トーネットと違うの?」・・・なんておっしゃらないで下さい。
ある意味ではトーネットよりもはるかに貴重な椅子なんですから・・。

確かに曲げ木技術の元祖はトーネットです。
でも実は、トーネット社以外にも当時、本家に勝るとも劣らないテクノロジーを持った
マニュファクチャーも複数存在していたのです。

例えば、フィスケルfischel社やこのヤコブ・ヨゼフ・コーンJacob & Josef Kohn 社、
そして、ムンドスmundus社などはそんな曲げ木椅子の歴史に名を残した、代表的なトップメーカーでした。
“椅子好き”の方ならその価値はお分かりいただけることと思います。

話はちょっと歴史をさかのぼりますが、トーネット社の曲げ木加工技術の特許が切れた19世紀末以降、
待ってましたとばかりに無数の曲げ木メーカーが設立されます。
しかし、メーカーが乱立してしまえば当然の結果、市場は過当競争時代を迎えることになりました。

一般的にマーケットの原理は技術の優劣とは無関係に、
企業力の強い者が弱者を淘汰し、あるいは吸収、合併していきます。

この業界も多分にもれず、1914年にムンダス社はこのヤコブ・ヨゼフ・コーン社を吸収して
コーン・ムンダスKohn & Mundus社となりますが、さらにトーネットthonet社も
そのコーン・ムンダス社に1923年吸収合併され、ムンドスはその地位を揺るぎのないものとするのでした。

以前、筆者はその史実を、てっきりトーネットがコーンムンダスを吸収合併したものと勘違いしておりましたが、
実はその逆、実際はコーンムンダスがトーネットを吸収し、
“トーネット”ブランドを手に入れていたことが判明いたしました!

全てはムンドス社の強力な政治力によるものだったようです。

そのいきさつには様々な人間ドラマがあったことと想像されますが、その話はまたの機会に置いておいて、
今ここで申し上げたいのは、元祖トーネット社はコーンムンダスに吸収された時点で、
いったんその歴史を閉じているという事実なのです。

そう、現在存在しているドイツ・ゲブルダー・トーネットGebruder thonet社は、厳密にいえば
初期トーネット社直系の会社ではなかったのです!

つまり、穿った見方をすれば、ヤコブ・ヨゼフ・コーン社は初期のトーネット社の前身にあたりますので、
言ってみれば、現ドイツ・トーネットよりもJJコーンの方が直系のトーネットという見方もできるのではないでしょうか。

・・なんてつい、JJKの紹介のつもりがトーネットの「のれん」の話に変わってしまいましたね。
すみません。(汗)

いずれにしても、世界帝国を築き上げた「トーネット」に果敢に立ち向かい、
その全てを手に入れた、チャレンジャー「ヤコブ・ヨゼフ・コーン」の軌跡・・。

まさにその一里塚がこのベントウッドチェアなのです!
それも間違いなく、1914年から1923年の間に製造されたという、コーンムンドス社のラベル付き!!

骨董品とはいえ、そんな貴重なチェアがこの価格で入手できるのですから、
考えようによってはとってもお得、と思いませんか?

しかも、かわいらしいスピンドルバックのデザインに高い実用性を兼ね備えた、
ベリーグッドなアンティークチェアになります・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 21,600 円
参考市場価格: 21,000 円
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