フィッシェルFischel ベントウッド アーチバックチェア


フィッシェルFischel ベントウッドチェア(曲げ木椅子)です。
こちらは20世紀初期に製作された、チェコ製になります。

イギリスアンティークとして入荷いたしました。

曲げ木椅子のメーカーといえば、“ミヒャエル・トーネット”という偉大な人物が創立した、
元祖ベントウッドチェア、“トーネットThonet”ブランドが有名です。

でも1900年代当時、曲げ木椅子メーカーはトーネット社だけだったわけではありません。

JJコーン社、ムンドス社、APM社など・・我こそはベントウッド家具メーカーの雄たらん、と、
虎視眈々、各社がトップの座を狙っている戦国時代でした。

こちらは座裏にメーカー刻印があり、よく見るとフィッシェルFischel社製であることがわかります。

フィッシェルは、当時曲げ木椅子で世界を席巻し、多くの家具メーカーが追随した
トーネットの商品に匹敵するほどのクオリティをもっていました。

今でも多くのフィッシェルFischel社製アンティーク・ベントウッドチェアが、
実用アンティークとして世界各地で見ることができるのが何よりの品質の証し。

特にイギリスへの輸出に関しては、かなりその数は多かったよう。
イギリスのアンティーク・ベントウッドチェアでは、圧倒的にトーネット社製よりも多く見つかりますし、ね。

もともと「曲げ木椅子」はモダンデザインの源流とも言われていますが、
この椅子を見ると、なるほど、と納得がいきます。
まさに「モダン」の本質が感じられるルックスだと思います。

この椅子の特徴はその背の形状です。

トーネットのNO.14は、1本の丸棒をベントさせる(曲げる)ことで背と脚を一体構成させていましたが、
この椅子はカーブさせた3本の丸棒を使い、スタンダードな背面構成としています。

トップレイル(横に渡されている背当ての笠木)が背柱と別体になったことで耐久性が増し、
また背もたれの幅が扇状になったことで、見た目にもサイズ感が強調されて大きく見えます。

ちなみに、No14のループ型をした背あてのチェアは、トーネットファンたちの間では”ループバック”と呼ばれ、
こちらのタイプのチェアは”アーチバック”などと呼ばれて親しまれています。

100年近い歳月を経てきたことで、“パテナ”と呼ばれる古艶と、少しゆがんだ躯体を身にまとい、
「軽い」ベントウッドチェアにアンティークらしい「重み」が加わっています。

とても好感の持てるアンティークチェアです・・。

(Buyer/AY)




価格(税込): 19,440 円
参考市場価格: 18,900 円
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