エドワーディアン インレイマホガニー グラスキャビネット


今から1世紀ほど前、エドワーディアンのイギリスで製作された、
ナロースタイルの高級グラスキャビネットです。

残念ながら、どちらのマニュファクチャーで製作されたものかはわかりませんが、
かなりの高級家具だと思います。

これほどの繊細な躯体ながら、1世紀以上を経た現代まで、目立った歪みや変形を見せない、
精度の高い設計と製作技術。
おそらくは貴族階級の家具を専門に製作していた、名工の注文家具だったと想像しています。

そして、軽く硬い、そして色艶の美しい良質なソリッド・マホガニーの躯体は、
ご覧の通り、最高級のマホガニーのみがその姿を見せるという、
「金のちり」がちりばめられたアンティークならではの色艶をも発散させています。
時代を経てさらにその輝きは増しています。

アンティークマホガニーの色艶の素晴らしさは、現代の最高級マホガニーといわれる“ホンジュラス産マホガニー”が、
中級クラスだった時代のマホガニー材ですから当然といえば当然。

また、前オーナーも大事にお使いになられていたのでしょうか、
小傷程度の使用感で、目立ったダメージもなく、木肌には良く磨きこまれた自然な艶があります。
コンディション的にも生活骨董としては一級品と思います。

さらに!
こちらは入荷時にキャビネット内に前オーナーからの出所情報(説明書き)が添えられていました。
いわゆる”ヒストリー付き”と呼ばれるアンティークです。

ヒストリー付きのアンティークは、一般のアンティークとは別格の「高級骨董」とされていて、
どちらかといえば、実用アンティークというよりも収集目的のコレクティングファニチャーです。

価格相場も、オークションハウスなどでは実用骨董の2倍の値付けがされるています。

実際、そういう生っぽい話ではなくても、代々引き継がれていた事がわかる内容が書かれていると、
とても感慨深く、愛着もひとしおです。

もちろん次のオーナー様にはこの”ヒストリー”はお渡しいたしますので、
ぜひ新たな歴史を記述していっていただければと思います。

デザイン的には、伝統的な英国様式家具デザインで、
当時人気の高かったデザイン、“シェラトン”スタイルになります。

エドワーディアンスタイルのデザインルーツでもある、18世紀の家具デザイナー、
“トーマス・シェラトン”の“シェラトンスタイル”は、繊細で直線基調の品格あふれるデザイン様式でしたが、
このキャビネットはそのエッセンスを確かに受け継いでいて、
不必要な装飾を廃することで、現代家具とも馴染みやすい、近代的なクラシカルスタイルを実現しています。

しかもオリジナル・シェラトンを髣髴とさせるような、素晴らしい技術のインレイ(象嵌)ワークを惜しげもなく投入!

トップの笠木には、芸術的な”ティーアーン”のマーケットリーインレイ(絵画調の象嵌)が施されていて、
いかにもアフタヌーンティーを楽しむ富裕層の所有品だったことがうかがわれます。

またストリンギングと呼ばれる「線象嵌」も、素晴らしいインレイワーカー(象嵌職人)の匠の業で
100年を経過した今でもシルエットをしっかりと引き締めています。

今では失われた技術が残されている、歴史上の生き証人のような高級家具です。

ぜひアンティーク上級者の方にその”ヒストリー”の続きをつないでいっていただければ幸いです・・。

(Buyer/AY)



価格(税込): 167,200 円
参考市場価格: 159,600 円
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