リージェンシー インレイマホガニー ゲームテーブル

イギリス・リージェンシーの時代、19世紀はじめに製作された、
ターンオーバートップ式の収納付きゲームテーブルです。
200年以上は経過している高級骨董です。
当時、富裕層のティーパーティなどで使われていた特注家具になります。
下半身のスタイリッシュなフォルムに対して、天板がちょっと飾り気なさすぎ・・?
いえ、まず見どころはこの天板です。
業界関係者の方なら逆に目をお付けになると思いますが、とても珍しい杢。
宮廷家具の代名詞、”キングウッド”材のようにも見えますが、
おそらくはスパニッシュ・マホガニーの珍しい杢を化粧張りしたものと思われます。
淡い霞のかかった「大理石」状の杢を、贅沢に天面全面に使用しています。
さらに当時流行したオリエンタルな幾何学文様を周囲に演出。
”ストリンギング”という線状のインレイ(象嵌)技術で装飾しています。
天板は回転開閉式となっていて、オープン時にはグリーンのフェルト面が広がりますが、
その周囲にはやはりマホガニーの杢でベニヤリング(化粧張り)。
”バンディング”という帯状の杢目張りで周囲を縁取っています。
天板は2cm超はあろうかという厚みを持つ大板ですが、内部の構成材を見る限りでは
マホガニーの無垢板ベース。
19世紀初期のアンティークですので、化粧合板などであるはずもなく、無垢の1枚板と思われます。
何よりも驚かされるのは、その化粧張りの蒸着技術の高さ。
すでに150年ほどの歳月が経過しているので、突き板のはがれ(浮き)などが起きていても
何らおかしくはないはずですが、驚くべきことに、一切の浮きはなし。
わずかに無垢の収縮による小ひびなどは確認できますが、本当に誤差レベルのもの。
象嵌も含む難しい技術で天板全面を覆っているにもかかわらず、このグッドコンディションです。
一体、どのような工法で製作したものなのでしょうか?
目の肥えた方ほど、こちらのテーブルの技術レベルの高さがお分かりになっていただけるものと思います。
超一級のアンティークとデニムが保証させていただきます。
おそらくはイギリスでも名の通ったキャビネットメーカーの商品でしょう。
前置きが長くなってしまいましたが、テーブルデザインはリージェンシー期に流行した、
リアルタイムなサーベルフォルムのシルエット。
当時の権威あるブリティッシュデザインです。
その優雅なサーベルレッグと、4本の支柱を持つマルチピラーのデザイン、
そして脚先の”ライオンフット”のキャスターデザインは
21世紀の「美的感覚」をもつ私たちさえも充分に魅了する、エイジレスな造形美だと思います。
素材については前述の通りの一級品。
繊維の目は詰み、木肌には華やかな赤みがあって、独特の杢も大変美しい。
磨けば磨くほど、年月を経れば経るほどに、赤銅色に輝くこの逸材は、
トップ面全体を淡い光に包みこんでいます。
相当な技術を持った家具職人と相当な品質の材が出会って
初めてこの世に存在することのできた、究極のリージェンシーテーブルといえるのではないでしょうか。
こちらは天板を90度回転させ、天板のサイズを2倍に拡張させることのできる
ターンオーバートップのエクステンションテーブル。
別名、エンヴェロープテーブルとも呼ばれています。
エンヴェロープテーブルは、回転させたときにちょっとした収納スペースがあり、
白布などのリネンを入れておくことができます。
この場合はカードゲームでしょうか。
貴族たちの団欒の様子がしのばれます。
長い歳月を全く感じさせることのない、生き生きとした躍動感すら感じる、工芸品のようなテーブル。
まだまだその役目は終えることなど、私たちが生きている限りではなさそうです。
さらにそのブロンズに輝く、華やかなレッドマホガニーの木肌は、
150年という時が作り上げた“パテナ(古艶)”を身にまとって、より一層輝きを増しています。
現代ではまず復刻不可能な「奇跡」のような究極のティーテーブルといえるでしょう。
デニムがお勧めできない理由はどこにもありません・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
192,500
円
参考市場価格:
183,750
円
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LOCKON CO.,LTD.