ミッドヴィクトリアン アルティメットクオリティ イングランドオーク ”ライオン・ヘッド”テーブル


究極のラージサイズテーブルをご紹介させていただきます。
大変見事なイングランド・オークが総無垢で使用された、英国骨董の中でも最高級クラスに入るアンティークテーブルです。

今から約150年ほど前、19世紀半ば、ヴィクトリアン中期の時代に製作された、
ネオ・バロックスタイルのキャスター付ライブラリー/センターテーブルになります。

・・これ、本当に家具? それとも、置きもの?

何て真剣に悩んでしまいそうですが、確かに現代の家具では決してありえない造形。
使うもの、というよりも飾るもの、といった方がしっくりくるような、
アンティークならではのスーパーテーブルです。

まず素材品質に驚かされます。
あたかも「蛍」が飛び回っているかのような、天板一面を彩る「虎斑杢(とらふもく。トラ柄の杢目)」。

これだけの硬質かつ良質な英国産 ”タイガー・オーク” は今ではまず存在しませんし、
仮に入手できたにしても、現代の材料費や人件費ではまず販売コストが合いません。

それ以前に、現代で同じものを作ることができるかどうか・・。
そもそも、これほどのカーヴィング(彫刻)を仕上げられる彫刻師など、
家具会社に勤務するサラリーマンの職人には絶対に存在しえないでしょう。

造形を得意とする名の知れた芸術家に依頼して、あるいはインドやエジプトのスペシャルワーカーに依頼をして、
数か月かけて仕上げていただけるかどうか・・といったレベルの仕事です。

つまり、実質的にこれから先、もはや生み出されることの無い、唯一無二のテーブル。

このテーブルはハンドメイドの家具のクオリティが、歴史上ピークに達した19世紀のイギリスにおいて、
現代では消滅してしまった優れた家具製作のアーティストと、植物学的に最も置き家具に適したオークの逸材が
未必に巡り合って初めて生まれた、奇跡のようなテーブル、と申し上げることができます。

すなわち、現代では失われてしまった、過ぎ去りし日の「人類遺産」ということ。
本当に貴重な逸品です・・。

何て、ちょっと大げさな前置きでしたが、まあとにかく、
質・デザイン・雰囲気ともに“ホンモノ”の魅力を備えた、すばらしいセンターテーブルになります。

「それにしても、この装飾デザインは一体、何?」
・・て思われますよね。

でもこのテーブルの基本的なデザインは、当時のイギリスの貴族家具としては特別なものではなく、
17〜18世紀のヨーロッパ一帯で流行した、“バロック”様式のリプロダクション(復刻品)、
つまりヨーロッパの伝統的なデザインスタイルなのです。

バロックはルネサンスから継続発展した美術スタイルですが、
スケール感、独創性の高さが特徴的な古典様式といわれています。

バロックのオーナメントは古代のモチーフから発展させたものが多く、
ライオン・ヘッド、幾何学文様、アカンサス・リーフ、スクロール等々・・。
まさにこのテーブルにあるような、コッテコテの古典主義(笑)です。

どちらかというとイギリス・バロックというよりもフランスやベルギーなど、
大陸側で製作されることの多いデザインになりますが、イギリスアンティークでは珍しい。
それにしても、その深い歴史性に基づいた圧倒的なスケール感にはただただ、感服いたします・・。

ここまでくると、これはもう、ほとんど家具というよりも「美術品」ですよね。

堅く加工性の悪いイングランドオークの無垢材に、これほどの見事な彫刻を施し、
またライオンや植物、果実などのオーナメントの伝統デザインを採用する点などを見ても、
こちらは貴族お抱えの優秀な家具工房が、もちろんハンドメイドで、
スポンサーのために腕によりをかけて製作したもの、とみてほぼ間違いないでしょう。

いくら家具が花形産業だった時代、とはいえ、特別な依頼でもなければ、
これほど手の込んだ家具を製作することは当時でもまれだったはずですから。

構造的には、“ペデスタルPedestal”テーブルといって、テーブルの脚が四隅、あるいは両端にあるのではなく、
中央に柱があり、台座式に天板が支えられている構造をもつ、特殊なテーブルの部類です。

古くはイギリス18世紀半ばごろ、主に王侯貴族の朝食用テーブル(BreakFast Table)として多くみられたデザインで、
19世紀にはいるとヘップルホワイトなど、著名な家具デザイナーが自身のテーブルデザインに取り入れはじめました。

するとこうした中央柱の台座式テーブルは貴族の間で大人気となり、瞬く間に広く普及。

その後、ペデスタルテーブルは、小ぶりな“トライポッド”型の三つまた脚から大きめサイズの四つまた脚など、
さまざまなバリエーションが見られるようになり、
中央柱の構造も1本柱から2本柱、3本柱・・と増加し、こちらのような4本柱のラージサイズテーブルや
脚自体を2つ3つと備えたマルチレッグのロングサイズ “ピラーテーブル”Piller Tableも派生していきました。

19世紀半ばにはペデスタルタイプのテーブルはヨーロッパ中に広がって、貴族層には大人気だったようですので、
まさにこちらのテーブルは、そんな時代を背景にしてデザイン設計された、
当時のリアルタイムな最先端のセンターテーブルだったということになりますね。

出所情報は不明ですが、入荷時の状態の良さから見て、デニムでは
公共的な施設内のホールテーブルとして使われていたのではないかと推測しています。

あるいは大きなマナーハウスでライブラリーテーブルとして、また、ホテル内でセンターテーブルとして、等
いずれにしても、お客様をお迎えするような空間で使われていたテーブルだったことと思います。

珍しく、4方向に広がる引き出し収納が付いている点も、ゲストに対するホスピタリティなのでしょう。

おそらくこれからも出会う事はほとんどないと思われる、スーパーアンティーク、
”ライオン・ヘッド” テーブル。

次代へ自信をもって残していっていただける確かな「家財」、
超・一級のコレクティング・ファニチャーになります。

デニムがお勧めできない理由はどこにもありません・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 467,500 円
参考市場価格: 550,000 円


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