ヴィクトリアンスタイル マホガニーゲインズバラ/ゲインズボローチェア


今から100年以上前、ヴィクトリアン末期に製作された、
ソリッド・マホガニー製の高級パーソナルチェアです。

この風格・・。
間違いなく、まだ椅子が人の身分を表していた時代に作られた存在感です。

どっしりとした低重心の大柄な躯体には、1世紀もの歳月が経過しているとは思えないほど、
しっかりとした剛性感があります。

こちらのチェアは、18世紀のイギリスで生まれた英国紳士の椅子、
「ゲインズボロー(ゲインズバラ)Gainsborough chairの椅子」のヴィクトリア末期の復刻モデルになります。

「ゲインズボローの椅子」は、もともとは17世紀フランスロココ、
ルイ15世様式の影響下で作られた英国チェアの1つ。

おそらく、”ウィンザーチェア”などのように、デザインされた土地の名が冠されたモデルと思われます。
”ゲインズバラ”はイースト・オブ・イングランド地方に位置する家具生産で栄えた街の名です。

その地でデザインされた大柄な躯体は、ハイバック&オープンアームを特徴としていて、
背や座は、主に革などで、張り包みの仕様とされていました。

後にゲインズボローの椅子はアメリカにわたり、脚が「猫足」からすっきりとしたスクエアレッグになるなど、
若干姿を変え、当地では「マーサワシントンMartha Washington chairの椅子」と呼ばれるようになりました。

そして「マーサワシントンの椅子」は、イギリス「ゲインズボローの椅子」同様、
「チェアマンのためのチェア」として、21世紀の現在でも代表的なVIPシートに君臨しています。

しかしながら、「マーサワシントンの椅子」や「ゲインズボローの椅子」は
近年でも、現代家具として世界各地で作られていますが、
その多くは前者、すなわちアメリカで発展した「マーサワシントンの椅子」がデザインベース。

生産工程が合理化され、すっきりとしたデザインに変貌した「マーサワシントンの椅子」のデザインが、
逆に「ゲインズボローの椅子」の代表的なデザインイメージとして定着するようになってしまいました。

つまり「ゲインズボローの椅子」と名付けられていても、
専門家ならそれはちょっと「異議あり」といいたいところ。
本来は英国スタイルの椅子だったはずですから。

まあ、大雑把に見れば似たようなデザイン・・かも。
どうでも良い話なのかもしれませんけど、ね。

そんな、ちょっとかわいそうな「ゲインズボローの椅子」の裏事情。
でも、こちらは正真正銘、「ゲインズボローの椅子」とご紹介できる「本物」です。

デザイン的には、優雅な家具を生んだヴィクトリア期のネオロココ様式でアレンジされていて、
当時貴族の中で流行していたシェラトンデザインの、
“シールド(盾型)バック”チェアの装飾イメージも取り入れられています。

またカブリオールレッグ(猫足)の脚先には18世紀のオールドフレンチスタイルをベースに
英国らしい”ボウルアンドクロウ レッグ”(珠をつかむ猛禽類の脚)デザインを採用、
木部には、スクロールするアカンサスリーフ、ロータスのつぼみなど、
「高級家具」を意味する、イギリスの家具の伝統デザインが随所に盛り込まれ、
一級のVIPシートとして作られたことが想像できます。

しかも主材には当時の家具素材の最高級マテリアル、“スパニッシュマホガニー”を使用。
現代の最高級マホガニー、“ホンジュラス・マホガニー”が中級クラスだった時代に
最高級と称された当時の高級家具材です。

スパニッシュマホガニーは中米旧スペイン領から輸入されていたとても良質な目の詰んだマホガニーで、
磨けば磨くほど比類のない艶を見せる稀代の銘木です。

そしてこのオープンアームチェアは、その木の宝石、至宝“スパニッシュマホガニー”を
無垢材で削りだし構成させるという、気を失いそうになるほどの贅沢な仕様で製作されているのです。

これこそが、究極のプレミアムチェア、正真正銘の「ゲインズボローの椅子」。

ぜひ、本物を知る貴方に座っていただきたいものです・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 154,000 円
参考市場価格: 192,500 円


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LOCKON CO.,LTD.