エドワーディアン マホガニー ファイリング ミュージックキャビネット


イギリス20世紀初頭、エドワーディアン期に製作された、マホガニー製のミュージックキャビネットです。

ミュージックキャビネットといえば、かつて富裕層ご用達だった典型的な高級調度品。
その外装の華やかさもあり、アンティークマーケットでは今でも高値で取引される人気商品です。

しかしながら、こちらのミュージックキャビネットはちょっと様子が違う。

どちらかといえば、飾り気のない外観に、ファイリングキャビネットのような、実用性を重視した仕様です。

しかもよくよく見てみると、扉が左側に開く、「左扉」になっています。
一般的にキャビネットドアは右側に開く右扉。

おそらくは、左扉の都合の良い場所に置かれていた家具だったのでしょう。

フォルムは置く場所に合わせたようにスリムですし、内部の棚板も何かに合わせたような固定式、
また、取っ手は回して施錠解錠する珍しいワードローブロック。
こうした点から考えると、こちらは依頼主の目的に限定して製作されたオーダーメイド家具だったのでしょうね。

ファイリング収納として、たくさんの楽譜が収納できる、
音楽家のための機能的なミュージックキャビネット、といったところでしょうか。

このような高級オーダー家具ともなると明らかに使われている素材の質が違いますね。
色つやともにとても美しい銘木マホガニーで構成されています。

デザインは当時流行した、ネオ・バロックスタイル。
さまざまな時代の古典様式を折衷したスタイルと思います。
全体的な印象としては、トーマス・シェラトンのデザインを取り入れているようにも見えます。

個性的なエッジラインやシルエットは当時のリアルタイムなデザインスタイルですが、
エッジを利かせたスクエアなフォルムには製作者独自の主張も感じられます。

前オーナーのピンポイントなご要望から生まれた家具だったとしても、
シースルーガラスで内部が見やすく、また細かい仕切りつきのファイリングラックが
多くの生活シーンで活躍してくれそうな実用的なキャビネット。

かなり使えそうな実用アンティークです。

デニムがお勧めできない理由は全く、どこにもありません・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 66,000 円
参考市場価格: 63,000 円
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