クイーンアンインレイキャビネット

19世紀末から20世紀初めにかけて製作された、見事なインレイのマホガニー・キャビネットです。
・・残念ながら、マニュファクチャーは不明ですが、
その仕上げぶりは一級品だと思います。
軽く硬質で上等なマホガニーの躯体は、ご覧の通り木目も美しく、
華やかに輝く“アンティーク・マホガニー”カラーのすばらしいマテリアルです。
前オーナーも大事にお使いになられていたのでしょうか、
目立ったダメージもなく、木肌には良く磨き上げられた自然な艶があります。
アンティークとしてはトップレベルの風合いです
デザインのベースは18世紀のイギリス・ロココ、生粋の“クイーンアン”スタイルになりますが、
クラシカルな伝統様式を踏襲しつつ、この家具が製作されたヴィクトリアン風に
デザインアレンジを施されています。
トップデザインは、クイーンアンならではの“ドームトップフォルム”。
三つ山にアレンジされていて、ちょっとシフォネアの雰囲気ですね。
また、前面ガラス扉のパネルラインは、美しいマホガニーの杢をアピールした古典的なデザインですが、
当時の最新トレンド“アールヌーヴォー”を取り入れた独自性のあるデザインテイストで、
サイドをシースルーにして光を取り込み、内部に明るさと開放感を持たせたことで、
全てが計算されつくしたネオ・クイーンアンのパーフェクト・フォルムを実現しております!
優雅なラインにシェイプされた脚は、ご存知、英国伝統デザインのS字曲線、
“カブリオールレッグ(獣脚)”の“アールヌーヴォー”スタイルバージョンを採用しています。
コンディションやディテールのつくりこみは、アンティークファンの方でしたら、
お写真でご覧いただければある程度ご判断いただけると思いますが、
こちらのキャビネットはご覧いただける通り、アンティークとしてはかなりハイクラスのもので、
特にシンメトリーに張り込まれた“ベニヤリング”(薄くスライスした杢の化粧張り)の技術は「匠」クラスの仕上げぶりです!
モールディング(縁の飾り)の手の入れ方や構造部などの目に見えない部分の仕上げにいたるまで、
徹底した雰囲気作りの工夫が見られ、家具としての完成度は非常に高いと思います。
おそらく相応の時間をかけて製作されたものと思われます。
貴族クラスのオーダーメイド?
それにしても優雅なマホガニーのエクステリア・デザインと、
クオーターリング(4分割されたベニヤリング)のクリエイティビティが、琴線を大きく揺さぶるほどに、表情豊かです。
こんな家具、これまでも、そしてこれからもお探しになってみて
そう簡単に見つかると思いますか・・?
(Buyer/YM)
価格(税込):
128,000
円
参考市場価格:
128,000
円
[9]かごを見る
[0]TOPページへ
LOCKON CO.,LTD.