W. MACFARLANE マホガニートップ サラセンファウンドリーアイアンレッグ スクールデスク

19世紀末ごろに作られたと思われる、古いイギリス製のスクールデスク/ワークテーブルです。
「子供家具」というカテゴリーに入るお品ではありますが、サイズは大人用の汎用サイズ。
家具としてみても、装飾的な鉄脚と、マホガニー無垢天板が組み合わされたつくりの良い英国家具になります。
その一方、入荷時の使用状態を見れば、実際に成人以下の「学生」が、
長きにわたって使ってきた学校用の”スチューデントデスク”であることは明らか。
落書きやシール貼り、穴あけなど、ハタチを超えたら、あまり公共物にはしないでしょうから、ね。
サイズ的には前述通り、大人でも使用できるサイズですので、
高学年のアッパースクール(日本の高校くらい)、もしくはカレッジ(専門大学)等で使用されていたものでしょう。
とても良いつくりの上等な机なので、名の知れたパブリックスクール(私立学校)で
使われていたものかもしれません。
この手のスクールデスクは、普通、第二次大戦以前のものともなると、もうボロボロ・・。
(それはそれで「味」わいがあるとも言えますが。)
その点こちらのデスクは、まあ、そんな中にあっては比較的きれいに使われてきたようです。
行儀の良い生徒の多い学校だったか、あるいはある程度の年齢高かった生徒が使用していたものか・・。
それにしても、家具の高級材、高価なマホガニー材をスクールデスクの天板に使用しているなんて、
長年スクールデスクを見てきた中でも、始めて見る個体です。
一般的に考えれば、丈夫なイングランドオーク材とか、安価で交換・修理が容易な
イングランドパイン材などを使いそうなものですが、よほど生徒を信頼していた、ということなんでしょう。
いろいろな意味で、筋の良い英国製デスクと言えそうです。
そんな素性の良さは、この「鉄脚」を見ても、それがわかります。
この様式的なフォルムの鉄脚は、19世紀後半に創業・発展したスコットランドの名門企業、
ウォルター・マクファーレンWALTER MACFARLANE & Co社製。
W.マクファーレン社は、スコットランド最大の都市グラスゴーに、当時、
サラセン鋳鉄所SARACEN FOUNDRYという装飾的な鋳物を作る鉄工所を持っていた地元の有名企業。
1880年以降、公共的な大型鋳物の建築物まで手掛けるようになり、会社は最盛期を迎えたようです。
そんな社史から推測するに、こちらの鉄脚は、主に小型の鋳物類を多く手掛けていた、
1880年代以前に作られたものと想像されますが、他方、この家具のメーカー側から見れば、
当時急成長を遂げていた名門企業の部品を使用し、銘木級の家具材を使用したわけですから、
標準グレードの公共家具よりも、1〜2ランクは上位の「学習机」であったことは、間違いないでしょう。
そんな「本物」の価値を持つこのデスク/ワークテーブルは、その「本物」の価値がわかる人たちの手で、
150年の歴史を消してしまうことなく、長きにわたって現役の状態を維持されてきました。
長年丁寧に修復されてきたレストアの痕跡、そして歴史を刻んだそれぞれの時代の傷跡は、
決して人工的には作り出せない、唯一無二のデザイン。
まさに次代へと引き継いでいくべき文化遺産とご案内させていただきます。
デニムがお勧めできない理由はどこにもありません・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
69,300
円
参考市場価格:
99,000
円
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LOCKON CO.,LTD.