ジョージGeorge IIIスタイル クオリティオーク クイーンアンミニデスク/ローボーイ


今から70年ほど前、20世紀中盤のイギリスで製作された、
“ ジョージGeorge III” スタイルのミニデスク/ローボーイです。

こちらは、いわゆる”ローボーイ”と呼ばれるテーブル形状のチェストになりますが、サイズ的には
ライティングデスク用途にお使いいただけますので、”デスク” のカテゴリーにてご案内させていただきました。

さて、トップのお写真を見ていただければ・・その端正なスタイリングに、
大きな存在感と格調の高さをお感じいただけることと思います・・。

具体的には、まず目を引く4本脚の美しいレッグラインは、贅沢にも1本の材料から削り出されたもので、
イギリス “ジョージアン” 様式の流れをくむ、クイーンアン特有の、緩やかで大きなS字カーブへと、
見事なまでの”カブリオールレッグ”(獣脚)フォルムにシェイプされています。

英国生粋の家具様式を正統に継承しつつ、一方では、20世紀当時の生活様式をサイズに反映、
質実が伴った優良なミニデスク/収納付きテーブルであることがよく分かります。

製作をしたキャビネットメーカーは、明らかに一流の業(わざ)、製作ノウハウを持っていますね。

素材はイングランドオーク。

ジョージアンの時代のオーク家具を忠実に再現することが目指されているようで、
デコレーションとなるような装飾性はなく、代わりにアウトラインのフォルムをダイナミックにシェイプ、
まさに「18世紀家具の黄金期」、質素なショージアンスタイルの”ローボーイ”が復刻されています。

ニーホールを飾る”サーペンタイン(波型)”のシェイプや、
引き出し前板の「玉縁(モールのような縁飾り)」、スワンネックのブラスハンドルなど、
ジョージアンのローボーイには必須のディテールです。

また、引出しの底板から背板、見えない構成材まで、
全てのパーツはイングランドオーク総無垢を使用。
もちろん合板や針葉樹などは一切使われておりません。

しかも、そんな素材やデザインのみならず、その製造方法さえも、
250年前の当時の工法が用いられているほどの徹底ぶり。

例えば、天板上や側面の接合部には、丸い木ダボの頭が見えていますが、
これは釘や金具を使用しない「ほぞ組」ならではの補強方法の痕跡。
18世紀以前の家具製作で行われていた、”テノンペグ”と呼ばれる木釘あとです。

マシンメイドの現在では決して行われない補強方法になります。

さらに、引き出しの接合部を見てみると、現代でも使われている「蟻組み」という工法が確認できますが、
やはりこの仕口に関しても、マシンメイドではなくハンドメイドで製作されていることが主張されています。

ちなみに、現代の「蟻組み」では機械で削りだしているため全ての「蟻」の組み幅が同じになってしまいますが、
アンティーク家具のようなハンドメイド工法では、組み幅を細めたり広げたり、
「蟻」を不均等にデザインすることが可能。

実は、アンティーク家具では、この部分には製作者のデザイン的な主張が盛り込まれているんですよ。
「わが工房ではこんなに美しい蟻組みができるんだぞ」・・って。

気を付けて引出しの角(接合部)を見てみてください。
一目でわかるようになりますよ。
いかにも工業的な「蟻組み」工法に対して、ハンドメイドの「蟻組み」には、
確かに人の手のぬくもり、造形美が感じられます。

他にも探せば、こだわりの手加工の後を見つけることができそうですが、
それより何より、やっぱり特筆すべきは、”エイジング”のテクニックですよね。

家具のプロが見ても250年前の本物のジョージアン家具かと見紛うほどの完璧な「時代」加工技術。

小傷をちりばめることは経験で出来そうなものですが、
木肌の目の詰まり具合の表現、色艶、木のタンニンと呼ばれる細かな経年のシミなどは
一体どのようにしてつけているのでしょうか?

エイジングされた家具とは言え、すでに半世紀以上経過していますから、
もしかして本物のアンティークの経年変化?と勘違いしてしまうほどの見事なエイジング。

もともと古材でつくられたのなら別ですが、半世紀くらいではこれほどの風合いにはなりませんからね。

一応、アンティーク家具を長年見てきたプロの目として、
アンティークというには、どことなく使われている材料が若いな、と肌感覚では感じますが、
何も知らされず、一見では本物の18世紀ジョージアン家具と見間違えてしまうかもしれません。

それにしてもこれほどの技術、一体どこのキャビネットメーカーなのか、とっても興味があります。

余談が長くなりすぎてしまいましたが、とにかく申し上げたいのは、
本物の18世紀ジョージアン家具と全く同等の品質ながら、実用家具としての品質レベルは、
アンティーク家具とは比較にならないほど高い、という、アンティークファンにとっては
ありがたくもうれしい家具、ってこと。

決して証明はできませんが、これから先、200年はご愛用頂ける文字通りの「家財」です。

ご自身のパートナーというよりも、代々、家系の中で引き継いでいっていただくにも、
決して役不足の家具ではない、と思います。
というか、むしろそういう使われ方がもっもふさわしいかも、と信じています。

全くデニムがお勧めできない理由はどこにもありません・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 145,200 円
参考市場価格: 181,500 円


[9]かごを見る
[0]TOPページへ

LOCKON CO.,LTD.