Fentonフェントン C5940RB スノーマンSnowman フェアリーランプ


可愛らしいハンドメイドのキャンドルホルダーが入荷しました。
アメリカのアートガラスメーカー、フェントン社Fenton Art Glass Company製フェアリーランプです。

1905年の創業以来、手作りにこだわって職人たちが作り続けたフェントンガラスは、
現在でも世界的に人気があり、日本にも多くのコレクターがいらっしゃいます。

そんなフェントンの人気アイテムの一つ、こちらは"フェアリーランプ"(妖精のランプ)と呼ばれるシリーズ。
受け皿と煙突の2ピースで構成されたアートガラス製のキャンドルホルダーです。

ただ、フェアリーランプ自体は、1840年ごろヴィクトリア朝時代のイギリスでつくられはじめたもの。
特にフェントンオリジナル、というわけではありません。

19世紀当時、主要な「照明器具」だったろうそくは、一般的に細く長かったのですが、
それだと燃焼時間が短く、また転倒の危険があったので、しだいに太くて短いろうそくが作られるようになりました。

イギリス人サミュエル・クラークSamuel Clarkeも、そんな太くて短いろうそくを作る作家のひとりでしたが、
彼は自身の短いろうそくを売るために専用のキャンドルホルダーを開発したのです。
それが"フェアリーランプ"(妖精のランプ)と呼ばれるドームで覆われたガラス製のカップでした。

後にろうそくとガラスカップの量産化に成功したクラークは、その安くなった価格とかわいらしさを武器に、
フェアリーランプを英国内で一大ヒット商品に育て上げました。
庶民から貴族まで、イギリス人の間で大人気となったフェアリーランプは、場所も一般家庭から公共施設、
病院や保育園まで、一躍、イギリス国内中を照らすアクセントランプとなったのです。

そしてクラークはフェアリーランプで特許をもおさえ、この超・人気商品の独占販売を可能としました。

躍進を続けるクラークのフェアリーランプは、中でもヴィクトリア女王の戴冠記念モデルが、
ヴィクトリア女王自身が1500個も購入したという逸話がアメリカにまで広がり、その販売規模はピークを迎えます。
そしてついに、クラークはアメリカでの販売にも乗り出しました。
時は19世紀末ごろのことです。

そうして、アメリカでも評判となったフェアリーランプですが、
その後は「電気照明」の時代に移行するとともに衰退していきます。

しかし長く愛されたこのかわいい「妖精の灯り」は、人々の心に根強く残っていて、
ピークから半世紀の時が過ぎた1950年代、
アメリカのガラスメーカー・フェントン社が、アートガラスの作品の一つとして、
フェアリーランプを復刻生産することになったのでした。

それがこのフェントンのフェアリーランプシリーズです。
とても長い時代背景があったんですね・・。

こちらはアメリカ人コレクターが所有していた、そのフェントン製フェアリーランプのプライベートコレクション。
フェアリーランプコレクターなら必ず一つは持っている、という大人気の”スノーマン”バージョンです。

しかもこちらは未使用品と思われるデッドストックコンディション!

当時の元箱や付属のろうそくは残念ながらありませんが、底面にはフェントンの注意書きシールが残存。
個体としては間違いなくコレクターズコンディションです。

”スノーマン”シリーズといえば、2002年から2017年の間に作られた、当時大ヒットのフェントン冬限定モデル。
年度によってデザインが変わる数量限定のシリーズ品で、他のフェアリーランプ同様、
フェントンの絵付師により、一つ一つハンドペイントされています。

つい最近まで作られていたモデルなので、1980年代以降に付けられるようになった
新しいフェントンのロゴシールも側面に入っています。

こちらのモデルは、”サテン・カスタード”とか”ビルマ・サテン”と呼ばれるマット調のアートガラスをベースに、
フィギュア型の「煙突」と「ろうそく受け」の2ピースで構成された仕様。

1ピースの単なるフィギュアモデルもありますが、
こちらはアンティークマーケットでは最も需要の高い、一番人気の仕様です。

内部には有名なフェントンの絵付師のサインが入り、
ハンドペイントなので、同じデザインでも表情などが微妙に違って見えます。

また、帽子やマフラーなどには繊細なタッチでエレガントなローズ柄が入れられていますが、
これは、こちらの”サテン・カスタード”ガラスに入れられる、フェントン独自のシンボリックな定番柄。
他のフェントンガラスランプでも採用されている、ファンにはちょっと知られたデザインです。

ちなみにこのサテン・カスタードガラスはウランガラスです。
ブラックライトで発光しますので、暗闇でもとても幻想的です。

こちらはフェントン”スノーマン”シリーズ、最初期の2002年モデル。
”C5940RB”というコレクターズモデルになります。

すでにヴィンテージモノといえるほどの歳月を経てきていて、
写真で見るよりも実物の方が、ずっと存在感のある一品です。

フェントンについていえば、会社自体はもちろんまだ存在していますが、
今ではアクセサリーなどの小さなジュエリーガラスしか生産していません。
かつて一世を風靡した照明や食器などの生活雑貨としてのガラス生産からは
すでに撤退してしまっております。

そうしたフェントンの歴史から見ると、こちらのフェアリーランプシリーズは
総合ガラスメーカーだったフェントンの最後の遺作といっても良いでしょう、
もう二度と作られることの無い、とても貴重な歴史的遺産、もちろん正規モデルになります。

尚、このスノーマンシリーズ、ついこの間までは、価格は比較的こなれてはいましたが、
デニムが予測していた通り、今ではその人気に加え、為替レートの要因もあって、価格が急騰しています。
初期の人気モデルは軒並み、数年前の2倍超に!!

今ではこんな価格でしかご提供できないことをお許しください。
でもまだまだ上がっていってしまうかも・・。

ぜひ、フェントンファンの方ならお早めに入手されることをお勧めいたします・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 77,000 円
参考市場価格: 73,500 円


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