ヴィクトリアン バールウォルナット オルモルデコレーション カンタベリー/サイドサーバー

貴重な19世紀アンティーク、”ミッド・ヴィクトリアン”のサイドサーバーが入荷しました!
今から170年以上前、イギリス1850年前後に製作された、
「家具の宝石」バールウォルナット総無垢製ドリンクサーバー/フードラックです。
こちらは、アンティークコレクションとして名高い、”カンタベリー”などと呼ばれる、
希少な高級コレクティングファニチャーになります。
”カンタベリー” とは、いわゆる ”ミュージック・カンタベリー” が有名ですが、
音楽の「楽譜」を収納しておく、キャスター付きの小ぶりなマガジンラックが代表的なアイテム。
カンタベリーにもさまざまな種類がありますが、共通するのは下部に引き出しや戸棚などの収納スペースがあり、
上部はオープンラックになっていて、すぐ手に取りたいものの出し入れが便利な構成。
基本的には、移動式の家具なのでワゴンのような使い方ができ、
大きなサイズのカンタベリーになりますと、”バッフェbuffet ” のようなフードシェルフとして、
あるいは ”カクテルキャビネット” のようなドリンク・サーバー用途にに、主に使われていました。
こちらは、使用されてきた痕跡から見て、下棚にはお酒などのボトル類が収納されていたと思われ、
カクテルサーバー、あるいはワイン・ラックなどの用途に使われてきたものと思います。
下棚にはロックが設置されていますので、さぞ高価なお酒が入っていたことでしょう。
一方天板には、「囲い」のオルモル・デコレーション(金箔飾り)が設置されていて、
移動時にグラスなどが滑り落ちてしまわないように考慮されています。
明らかに、当時の貴族階級のオーナーが、お抱えの家具職人に作らせた特注家具ですね。
とても実用的な機能家具である一方、家具としてのデザイン性、
インテリア性についても、言うまでもなく超・一級。
絶妙なサイズバランスに加え、ご覧の通りのマーケットリーインレイ・バールウォルナットのルックスです。
1万本に1本といわれるほどの貴重なバールウォルナットですが、
そんな中でも見たこともないほどの彩りを見せる縮み杢。
こんな杢に出会える確率は、10万本見て1本出会えるかどうかの確率でしょう。
さらにパーフェクトなインレイワーク(象嵌技術)のマーケットリー(絵画調象嵌)とストリンギング(線象嵌)。
その見事な描写は家具というにはあまりにも芸術的すぎます。
天板を支える細い6本の支柱、素材はマホガニー無垢ですが、あまりにも「美」を追求しすぎて、
細くシェイプしすぎたものか、普通4本で済むところ、6本で確実に支えています。
デザインだけ見せかけの家具ではなく、きちんと家具製作の本質に則った、
つくりの良い、優良家具であることは明らかです。
クリスティーズなどの世界的なオークションハウスに出品されていても、
きっと高値を付けられるであろう逸品と言えます。
しかも、フルメンテ済みでぴかぴかの実用コンディションときていますから、
骨董ファンの方にはぜひお薦めいたします。
ちなみに、このような移動式のサービング・ラックは、現代的に言えば業務用の家具にあたりますので、
家庭用に給仕などの使用人がいなくなってしまった現代では見かけることが少なくなりました。
逆に言えば、それゆえ、かなり探されているコレクターも多いコレクションアイテム。
しかも、こちらは家具の最高級家具材、”マホガニー”総無垢ベースで構成され、
さらには稀代の銘木、”バール・ウォルナット”を総化粧張りしたという超・貴重な品。
ただでさえコレクター垂涎のカンタベリーで、人気のバールウォルナット&マホガニーの
最高級ハイブリッド家具ともなれば、普通に考えても、かなりの値の付く高級骨董でしょう。
デニムでも決してお安くはない値がついてはいますが、一般的な相場から考えれば、
この希少性&素材品質でこの価格は、かなりのお値打ち品といって良いと思います。
さらにヴィクトリアン中期、170年前というミッド・ヴィクトリアン製。
正真正銘、英国家具が頂点を極めた、19世紀中盤のヴィクトリアン家具です。
ミッド・ヴィクトリアン期までの家具は、英国家具史上、ハンドメイド家具の品質が最も極められた時代。
そのひと時代前、「英国家具の黄金期」といわれたジョージアンの時代は、
最もイギリスの家具産業が発展した時代ではありましたが、その品質レベルがピークに達したのは
ヴィクトリアンの時代に入ってからでした。
こちらのような”カンタベリー”など、様々な機能家具が考案されたのは主にジョージアンの時代でしたが、
そうした家具が熟成されていくには、実際には多少の時間が必要だったのです。
つまり、現在の「全世界の家具のルーツ」をジョージアンの時代とするならば、
「全世界の家具のマザーモデル」はヴィクトリアンの家具、ということになるでしょう。
その後、英国家具のデザイン、工法、そして生産技術は、ヨーロッパやアメリカに渡り、
時空を超えて全世界に伝播しました。
そしていまや、現代家具はそれぞれの国の風土に馴染みながらも、
ほぼ全世界共通のデザインに集約されています。
例えば、バイキングなどに使用される”バッフェbuffet ”と呼ばれる現代のフードラック。
そうした現代家具も、ルーツをたどればこちらのサイドサーバー/フードカンタベリーに行き着くかもしれませんね。
身近な生活家具の多くが18世紀の英国家具にルーツを持ち、そのリアルタイムな時代に作られていた家具が、
今、実際目の前にある・・何だかちょっと感慨深いものがありますね。
話が横道にそれましたが、こちらはそんなミッドヴィクトリアン期の家具。
この時代独自のデザイン、テーパーがかった ”リング・ターニングレッグ” を持つ、
スタンダードな真正ヴィクトリアン・フォルム。
トップの天板面にはギャラリートップのオルモルデコレーションが装飾され、
広いつややかな天板面には、バールウォルナット独特の大理石のような杢がナチュラルアートとして映えています。
更にこのマホガニー&ウォルナットのパテナ(色艶)は・・さすが、稀代の銘木、
木肌のきめが細やかで、逸材クラスだけにしか見ることのできない美しさです。
さすがに2世紀近くを耐え抜いてきた実用的なドリンクラックですから、
耐久強度は生まれた当時そのまま、というわけにはいきませんが、それでも、まだまだあと100年は現役で健在でしょう。
間違いなく、後世に引き継いで行くべき「生活文化遺産」です。
デニムがお勧めできない理由はどこにもありません・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
330,000
円
参考市場価格:
315,000
円
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LOCKON CO.,LTD.