ヴィクトリアン スモールキャビネット


19世紀のおわりごろ、レイトヴィクトリアンのイギリスでつくられた
コールポッド(炭入れ)スタイルのミュージックキャビネットです。
とてもめずらしい高級アンティークです。

・・なりは小さいですが、クオリティは大きな家具にだって負けない本格的なものです。

まずはそのエクステリアデザイン。

「銘木」級のソリッドマホガニーの躯体にブラス(真鍮)のオーナメントが、とても華やかな彩りを演出しています。
当時の英国が充分に豊かな時代だったことがしのばれる華やかさです。

オーナメントはロココの“ロカイユ”という伝統的な装飾様式です。

特徴的な前面の開き戸は“コールポッド”のような手前開き式ですが、
収納スペースは開けてびっくり!

大変珍しい投げ込み式のシェルフ型になっています。

でもファイリングキャビネットしては機能的な構成だと思います。

扉の中央には立体感のある、面取りされた厚手のガラスが羽目板として演出され、
デザイン上のアクセントとするとともに、書籍の表紙などを飾ることもできる、良く考えられた仕様です。

印象深い見事なデザインですが、それも大変手間のかかる構成を、
エクステリアデザインにこだわって、あえて製作されたことが伺えます。
量産品では考えられない外観です。

デザインのベースは17世紀ヨーロッパを席巻した英国ロココ様式、伝統の“クイーンアン”スタイルですが、
製作されたのがヴィクトリアンの時代ということで、直線と曲線が融合した、当世風にアレンジが施されています。

天板のサーペンタイン(波型)デザインや“カブリオールレッグ(獣脚)”デザインは、
英国古来からの伝統的な装飾スタイルですが、オリジナリティのあるフォルムにリ・デザインされています。

そして、クイーンアン様式家具の象徴、ロココ・スワンネック風のコーニス(天頂飾り)が
このミュージックキャビネットが「ただの箱」でないことを明らかに証明しています。

さらにロココ風の曲線的なシルエットを支える、ベース(台輪。脚の付け根部分)も
コーニスとシンメトリーに仕組まれた伝統様式で構成されていて、
ディテールにも一切、手抜きはありません。

現代ではまず見ることのできない、
アンティークならではの最高級ミニポッドです・・。

ああ・・。

(Buyer/YM)

価格(税込): 89,000 円
参考市場価格: 89,000 円
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