カービング ラダーバックチェア


今から70年ほど前、イギリス・アールデコの時代に製作された、英国スタイルのダイニングチェアです。
“カントリー”チェアの代名詞、はしご型の背をもった“ラダーバック”タイプの椅子になります・・。

ラダーバックチェアは古くからつくられている伝統的なデザインですが、
その起源は16世紀、チューダー・エリザベス様式の“ウィンスコットチェア”の時代にまでさかのぼります。

“ウィンスコットチェア”は、教会建築の要素を取り入れた当時のカントリーチェアで、
教会の板羽目装飾を背や前脚へと、初めてはしご型に組み入れたチェアといわれています。

その後、この“ウィンスコットチェア”の流れを汲み、17世紀、イギリス・バロック様式の時代、
ヨークシャー地方でつくられたはしご型の椅子を“ヨークシャーチェア”といいます。

“ヨークシャーチェア”も“ウィンスコットチェア”同様、教会の板羽目装飾に特徴がありました。

そして、その“ヨークシャーチェア”はアメリカへと渡り、かの有名な“シェーカー教徒”へと受け継がれます。
すなわちアーリーアメリカン様式の家具、“シェーカー”家具ですね。

 シェーカー家具(サイドチェア)

そのシェーカー家具は今度は本家・英国に逆輸入され、チャールズ・マッキントッシュの“ヒルハウス”など、
モダン家具に大きな影響を与える事になります。

ところで、こちらのチェアは、といえば、シェーカー家具に影響を受けたラダーバックチェア、というよりも
むしろ、“ヨークシャーチェア”の進化系?と思わせられるスタイリングが特徴です。

“ヨークシャーチェア”の特徴、教会の板羽目装飾は、こちらのチェアではヨーロッパ伝統の家具様式、
“アカンサス・スクロール”のレリーフに取って代わられていますが、
その手の込んだオーナメントは、まさにオリジナルの“ヨークシャーチェア”を髣髴とさせるものです。

つまり、海外移籍組のプレーヤー(?)ではなく、純・国産培養型というわけですね。

クラシカルな重々しさは、英国生粋“ジャコビアン・アンティーク”ならでは、のものです。

やや濃い目で、つやつやなダークオークの木肌が、とてもアンティークらしく、
しっかりとした厚みのあるフォルムは、存在感充分です。
リプロダクションでは味わえない、本物のアンティーク!と呼ぶにふさわしい椅子です。

何だか、力がわいてきそう・・。


(Buyer/YM)



価格(税込): 23,500 円
参考市場価格: 23,500 円
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