チッペンデール・プチ・アームチェア

とてもすばらしい名作椅子が入荷いたしました!
今から140年ほど前、19世紀末“ミッド・ヴィクトリアン”にちかいイギリスで製作されたチッペンデールスタイルのアームチェアです。
かなり上質なチッペンデールのリプロダクション(100年前当時の復刻品)だと思います・・。
スタイルは、4タイプある“チッペンデール”の代表スタイルの中でも、
最もスタンダードともいえる、初期の“クイーンアン”スタイルを再現したものになります。
・・“チッペンデール”はアンティーク好きの方なら耳にしたことがあるかと思いますが、
世界で、そう、最初の家具デザイナーです。
今でこそ、ハンス=ヴェグナーやアルネ=ヤコブセン、チャールズ=イームズなど、
星の数ほどの家具デザイナーが存在し、
彼らの作品が“デザイナーズ家具”としてブームになったりもしていますが、
実は全て、このトーマス=チッペンデールからはじまったものだったのです。
余談ですが、もともと家具というものは、王侯、貴族たちが金にまかせてつくっていた道楽品で、
庶民にはまったく縁のないシロモノでした。
そこでトーマス=チッペンデールは庶民のための家具開発に取り組んだのです。
クイーンアン様式をベースにした、その流れるような美しいチッペンデール・スタイル。
しかし、それは量産化を目的とした、極めて合理的で優れた“工業デザイン”といえるものでした。
そして量産化された家具は、ブルジョア階級に受け入れられ、後に広く世に普及していくことになっていきます。
・・でも、世に広まった“チッペンデール”スタイルが「高級家具」の代名詞になってしまったことは、
なんとも皮肉な話ですけどね。
閑話休題、こちらの椅子につきましては、
見るからに「最高級」と思われるマホガニーの無垢材が使われています。
そんな良質なマホガニーだからこそ可能な、極限まで細くシェイプされたフレームと
「S字」の曲線で構成されたイギリス伝統家具の正統派スタイルがこのチェアの特徴です。
見た目は華奢、でも強度的にはかなりしっかりとつくられています。
しかも、サイズは珍しいプチ・サイズ。
チャイルドチェア、というほど小さくはありませんが、
一般的なアームチェアに比べれば、一回りコンパクトです。
座面も低く、日本の標準体型の女性の方にちょうど良いくらいのスケールです。
おそらく前オーナーの体型に合わせて作られた特注品なのではないでしょうか。
実用的にも鑑賞用途にも、どちらでもお役に立てるお品だと思います。
現代ではもはや入手が困難な、質の高いマホガニーだからこそなし得た
絶妙なスタイリングではないでしょうか。
プチ・ポアンのような、ざっくりと編みこまれたタペストリーの座面も
なんとも歴史感があり、ノスタルジックで、いい感じです。
あれこれ話題がつきませんが、
ホント、いいなぁ・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
108,000
円
参考市場価格:
108,000
円
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LOCKON CO.,LTD.