スターリングシルバー&クリスタル パフュームボトル


何でしょう、これ?
一見、何でもないボトルのようです。

調味料入れ?

いえいえ、良く見てください。
このただならぬクオリティ感、お分かりになりませんか?

まずはトップの銀蓋。
側面には、小さく摩耗で消えかかってもいますが、英国認証機関公認の純銀マーク(パサントマーク)のライオンが確認できます。
※標準レンズでは撮り切れないほど小さいのですが、一応写ってますのでエキストラフォトでご確認ください。

そのパサントマークの隣にはデイトレターという刻印があって、角の落ちた四角の中に小文字の”q”の文字が。
調べてみると、おそらくその書体は1824 - 1849の年代を表していて、qは1837年製とのこと。

ただ、1900年代にも小文字のqが使われているのでそちらの可能性も否定できませんし、
書体が似ていてもこれが確実にアーリーヴィクトリアンのもの、とまでは断言はできませんが、
この刻印の摩耗の度合いから推測すると、どうも100年程度の経過ではなさそうに見えます。
が、はたして・・。

そして、そのまた右隣りには産地の分かるアセイマークという刻印があるはずなのですが、
それはうあまりにもうすくなっていて良く見えません。

ほんの一部残っているシルエットから推測すると「王冠」のようにも見えますので、
”シェフィールド”製かもしれません。

ガラスは透明感があり、”バカラ”クラスなどのようにずしっと重みがあります。
おそらく普通のソーダガラスではなく、鉛を混入させ透明度を高めたクリスタルガラスと思われます。

さらにガラスの表面のお花模様はエッチングガラス(薬品などで腐食させて文様を描写したガラス)ではありません。
一体どのように刻み込んだのか、不思議なくらい細かな何本ものスリットが入れられていて、
それが線描としてお花模様を描き出しています。
良く見るとすごい・・。

ちなみにこのようなガラスを彫刻する技術というのは、日本では19世紀末まで存在していなかったんですよ、知ってました?

いわゆる「江戸切子(きりこ)」というカットガラスは江戸末期になってようやく、
英国から日本にもたらされたものです。

とまあ、このように、ひと目で目を見張るような派手な装飾のないガラスボトルですので、
ともすれば見過ごされてしまうかもしれませんが、実は、英国アンティークの真髄がギュッと凝縮されています。

ね、ただのガラスボトルじゃないでしょ?

そして、スターリングシルバーの蓋を開けてみると、果たしてそこにはインターナルトッパー(内蓋)が。
そして、ほのかに香る香水の香り・・。

そう、タイトル通り、こちらはパヒューム(香水)ボトルでした。
それもかなり品質の高いものです。

こちらはおそらく小ビンに分けるための、香水をストックしておいた大ビンではないかと思います。

推測が正しければ今から2世紀近く前の淑女の持ちもの、という事になります。
一体、どのようなレディーがどのように・・?

(Buyer/YM)



価格(税込): 23,100 円
参考市場価格: 23,100 円
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