ベントウッドチェア No14


大変貴重なループバックのベントウッドチェアが4脚揃って入荷しました!
1890年代から1930年代の間に、旧オーストリア、チェコ、ポーランドでつくられたと思われる、
グッドコンディションのNo14チェアです!

こちらのチェアの説明は不要ですね。
そう、今から150年前、ミヒャエル・トーネットがデザインし、
今尚、世界各国でつくられ続けている世界家具史上の最高傑作、No14チェアです。

こちらの4脚はデニム工房でカラーを概ね共通にさせていただきましたので、
4脚揃いのチェアに見えるかもしれません。
※写真でわかりにくい程度のお色みの違いはそれぞれあります。

でも、よーく見てください。

例えば背のカーブ。

とんがり気味が1脚、なめらかなラウンドカーブが2脚、少し両サイドが角ばったラウンドスクエア気味が1脚、です。

つまり、”No14”という、チェアの総称としては4脚共通の椅子ですが、
アンティークチェアの専門店、デニムに言わせれば、全てこちらの椅子は1つ1つ別々のチェアになります。

実はメーカーによって、あるいは同じメーカーでも工場や年代によって、
同じ”No14”でも背のカーブは違うのです。
このカーブでメーカーやつくられた場所を推定することもできます。

あと違いがあるのは、座面のエンボス型(インタルシア)。

座面は交換パーツですので後年交換されている可能性もありますが、
やはり似ているようでメーカーや年代で微妙に違います。

そしてもう一つ、座裏のメーカー刻印。

これが入っていれば大体の年代が特定できます。

あと細かく言えば、接合部の構造などでもメーカーが特定できる場合もありますが、
ほぼ前述の3つのポイントで、そのチェアの素性はほぼわかります。

・・と、何でも同じに見えるNo14チェアですが、このように一つ一つ、
ベントウッドチェアにはそれぞれ個性があるのですよ。
もちろん、その背景には長い歴史、そして多くの人々による物語があります。

アンティークのベントウッドチェアを見かけたら、ちょっと気にしてみてください。
きっと、アンティークチェアが今より好きになりますよ。

貴方のお好みの1脚はどちらですか・・?

(Buyer/YM)

  以下、1脚ずつの解説です。 

【商品1】
  メインで撮影した商品1は、座裏のラベル通り、旧チェコ、ムンドス&JJコーン製のNo14です。

  ムンドス&JJコーンは1914年から1922年に存続していた会社でしたので
  年代がわかりやすいです。

【商品2】
  こちらはめずらしいとんがり頭。

  この背のカーブはトーネット製ですと創業初期のウィーン工場、
  または最初の大規模工場、コリッチャヌイ工場でつくられた製品がこれに近いです。

  座裏にラベルや刻印はありませんが、おそらく状態から見て19世紀末のコリッチャヌイ工場と思われます。
  それはそれでかなり貴重なアンティークです。
  トーネットのライバル、フィスケル社製の可能性もなくはありませんので価格は同じ値段になっていますが、
  コリッチャヌイ製だとしたら大変な掘り出し物です。

【商品3】
  こちらは少し肩の張った背のNo14。
  こちらは当時のトーネット最大の工場、ノヴォラドムスク(現ポーランド)製と思われます。
  ノヴォラドムスクでは現在でもベントウッドの生産を続けられていますが、
  すでに昔ながらのNo14デザインは廃番となっていますので、こちらも今や貴重なお品です。

【商品4】
  こちらは座裏にJJコーンのラベルと刻印があります。
  JJコーンは先のムンドス&JJコーンの前身で、1869年より1914年まで存続した会社です。
  19世紀のトーネット最大のライバル企業でしたが、こちらもアンティークとしては流通量が少なくて大変貴重です。

  状態からすると20世紀以前のものと思われます。




価格(税込): 15,750 円
参考市場価格: 15,750 円
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