クオリティ ウォルナットトールボーイ


1930年代の素晴らしいアンティークチェストが入荷しました!
“トールボーイ”(高脚つき箪笥)と呼ばれる英国伝統デザインの最高級ウォルナットチェストです。

既に“ジェニン・アンティーク”(真の骨董)クラスの家具になりますが、かなり目の肥えた方でも、

「これ、本物の“ジョージアン”?」
「もしかして200年もののアンティークでは?」

と錯覚された方も多いはず。

まさにアンティーク上級者の方すら、見紛う程のパーフェクト・リプロダクション(復刻家具)チェストになります。

実際、筆者もしかり、です。

まずはそのスタイリング。

背の高い“チェストonチェスト”の2段組み構造は、18世紀初め、
アーリージョージアンの時代に生まれた家具といわれています。

その初期のころは、当時主流だったクイーンアンスタイルのデスク(化粧台)に
チェストをのせた“チェストonスタンド”として、上流階級の間で普及していましたが、
18世紀も後半になると、このような「2段重ね」のハイチェストスタイルが主流になって行きました。

ちなみに“チェストonスタンド”のトールボーイは、前面にウォルナットのバール杢が化粧張りされ、
「ウォルナットの時代」と呼ばれたクイーンアンらしい外観がスタンダードでしたが、
“チェストonチェスト”になると、今度は「マホガニーの時代」のジョージアン家具らしく、
マホガニー製家具として、つくられていることが当時の流行でした。

ん?
このチェスト、ベース材はマホガニーの無垢でできているけど、チェストの「顔」となる、引出しの前板には
ウォルナットのバール杢が化粧張りされています。

う〜ん、なるほど。
前述したようなトールボーイの歴史を踏まえた上で、このような“ハイブリッド”構造としたわけですね。
完璧な仕事です。

さらに、よくよく見れば、細部まで完璧に、1780年頃のジョージアン式トールボーイを再現しています。

たとえば、トップデザインには“デンタルコーニス”という天に広がる装飾を置き、
前面の両角には面取りをして“フルーティング”という「縦溝」を彫り込んでいたりしています。
もちろんそれもジョージアンスタイル。

また、引出しは下台3段、上台4段5杯の全て鍵つき収納になっていて、
取っ手は座金がなく、彫刻の細かな真鍮ループハンドル、
そして引出しの周囲には「玉縁」のモールディングが飾られ、
脚元は“オジーブラケットフット”というフットデザイン・・、
これら全てはジョージアンスタイル生粋の“チェストonチェスト”である証し。

ね、すごい再現力でしょ?

尚、上下台の中央付近に「引出し板」がついていますが、これは化粧台の上にチェストをのせていた時代の名残。
この引き出し板の上で、収納する衣料を折りたたんだり、引出しから出す衣料やリネンにブラッシングをしたり、
というふうに使われていたといいます。

これもまた、完璧に再現。

すごすぎですね。
かなり、名の通った老舗マニュファクチャーの作品に間違いなさそうです。

唯一、引出しの組み手が、18世紀のハンドメイドではなく、20世紀のマシンメイドで製作されているところに、
このチェストがリプロダクションであることを気付かせてくれますが、
良質なウォルナット×マホガニー材独特の、つやつやに輝く“パテナ”(古艶)のボディは、
人工的な“エイジング”(アンティーク調塗装・加工)では決して再現できるものではありませんし、
今や、その完璧な外観と良質な素材品質で、ほとんどジョージアンの家具に匹敵する風格を身にまとっています。

素晴らしい高級アンティークと思います。

こちらのチェストのような一級のアンティークが誕生するためには、
良い製作者の手で、良い材が使用され、良い所有者の下で、永く良い環境におかれる・・といった、
「良い」×4があって初めて可能な、・・言ってみれば「小さな奇跡」が積み重なってできたアンティーク、
といっても良いかもしれません。

19世紀以前の家具でないと納得できない、アンティーク上級者の方にもきっとご満足いただけるはずです。

いや、きっと一生そばにおいておきたくなるくらい、愛でていただけるはずです・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 155,400 円
参考市場価格: 155,400 円
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