ソリッドマホガニー メディスンチェストmedicine chest

19世紀後半に製作されたと思われるメディスンチェスト/メディカルキャビネットです。
東京のアンティークファンのお客様より下取り品として入荷いたしました。
大手アンティークショップでご購入され、数年ほどご利用されていたお品、ということです。
※年代は推定になります。
大変珍しいヴィクトリアンのアンティークチェストです。
メディスンチェストは、いわゆるアポセカリーチェストApothecary chest(薬局のたんす)ですが、
元は日本でもおなじみの和骨董、「薬箪笥」(=百目箪笥)の西洋版になります。
そうそう、李朝家具や清朝家具にも薬箪笥の骨董品はありますよね。
いずれも、引出しが多く小物の収納に便利で、洋の東西を問わず、大変人気のあるアンティークです。
人気があって供給量が少なければ、相場が上がるのは、悲しいかな、当然の経済原理。
しかもこちらは正真正銘、メイドインイングランドの19世紀もののようですから、
きっと、かつての某大手アンティークショップの値付けとなると、想像を絶するものだったのでは・・?
と、まあ、私感はさておき、こちらのチェストの引き出しには、一部当時のラベルが残されていて、
その点では生産国や時代考証には役立ちました。
本当に英国で「薬ダンス」として使われていたようですね。
ノブは後年、クリスタルノブに交換されたようで、今風に洗練された印象にかわっていますが、
色目の良いマホガニーの躯体に台輪を伴った薄型のフォルムは、当時としてもきっと洗練されていたことでしょう。
おそらくはロンドン、あるいは大陸よりの都市の病院で使われていたことが想像できます。
年代は推定ですが、19世紀半ば以降、ヨーロッパで関心の高かったジャポニズム(日本趣味)の潮流で、
19世紀末の四半世紀にこうした「薬箪笥」が流行していたようですので、
都会の病院がいち早く流行を取り入れたとすれば、1870年から1880年頃のチェストと見るのが自然かと思います。
製作工法については、引出しの継ぎ手(接合部)にハンドメイドのダブテイル(蟻組み)が用いられ、
典型的な19世紀の家具であることがわかります。
カントリー系のパイン家具では同様のチェストを見たこともありましたが、
マホガニー無垢でつくられたメディスンチェストはかなり入手困難なアンティークかと思います。
インテリアのこだわりとして、和骨董ではなく英国アンティークの「薬箪笥」をお探しの方、
きっとこの機会を逃すと、まず当分、お目にかかることはないと思います。
高価なお品ですが、かなりお値打ち品と思います。
将来的なご資産としても、お早目のご検討を・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
299,250
円
参考市場価格:
299,250
円
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