スーパークオリティ ミッドヴィクトリアン シェーズロング with Morris "Fruit"


今から150年ほど前、19世紀半ばの英国“ミッド・ヴィクトリアン”期に製作された“シェーズロング”(寝椅子)です。

とても異国情緒あふれる容姿ですね・・。

いや、異国でも現代の感性では生まれることのないデザインかもしれません。
率直に素晴らしいです。

やわらか、かつシャープなフォルムのスプーンバックの背もたれ、
滑らかなS字曲線を描くアカンサススクロールのアームレスト、
貴重な逸材、ヨーロッパ産・サーカシアウォルナットを削りだしたヴィクトリアンスタイルの“カブリオールレッグ”(猫脚)、
そしてこの時代らしいボタン留めデザインの張りぐるみ、と
まさに21世紀によみがえった、当時のままの“ヴィクトリアン”スタイルです。

数々のシェーズロングの中でも数本の指に入るくらいのグッドデザインと思います。

・・ん?

でも、確かに英国のシェーズロングらしいグッドデザインではありますが、
いつもとどこかが違う・・。

きっと、アンティークファンの皆様なら、デニムのサイトの”セティ/ソファ”カテゴリーで、
”シェーズロング”とキーワード検索していただければすぐわかると思いますよ。

それは・・今まで入荷した数々のシェーズロングとは、
背もたれの位置が左右逆になっているのです。

理由はわかりませんが(というよりも特に気にしたこともなかったのですが)、
常に今までのシェーズロングという寝椅子は、向かって左手側に背もたれがありました。

いつもなんとなく「そういうものなのだろう」と納得していたのですが、
逆の向きのシェーズロングに出会って、初めてちょっと気になりはじめました。
これははたして、どういうことなのでしょう?

残念ながら、情報がないので今度、有識者に確認してきます。(汗)

でも、おそらく・・特に決まりはないのだと思います。(笑)
たまたま今までは左手側のシェーズロングが多かっただけのこと、だったのでしょう。

そもそもこの時代の家具ですから、こちらは間違いなく富裕層の高級オーダー家具です。
一つ一つハンドメイドで製作されているので、
製作する側にとっては右でも左でも、どちら側でもなんら製作に不都合はなかったはずです。

要するにお使いになる方が、お部屋の置き位置上、どちら側の背もたれが都合が良いか、
ということで背の向きが決まっていたのだと思います。

その証拠に、こちらのシェーズロングは右後ろ脚のみ、スクエアレッグになっています。
これは、後年交換されたというようなものではなく、削りだした猫脚は強度に難があるため、
もっとも荷重のかかる背もたれの下の脚のみ、デザインよりも強度を優先したことがわかります。

つまり、お部屋の中で、向かって右コーナーに設置していた明らかです。
後ろから見られることなどなかったのでしょうから、デザインよりも当然、強度が優先されたのでしょう。

ということで、このシェーズロングの生まれた素性もおおむね想像つきますね。
これほどの高級家具を、自室に合わせてオーダーできる家柄の方が、当初のオーナーの方です。

なんていっても、まあ、すべて想像の域は出ていませんが、
とにかく、まれにみる素材品質、素晴らしいデザインワーク、愛情に支えられたコンディション、と、
最高級のアンティーク家具であることは厳然たる事実です。

デニムとしても、このクラスにふさわしいレストア技術を投入する必要がありました。
また、一方ではこのシェーズロングにふさわしいと思われる椅子生地をあえて
この椅子のためだけに英国よりお取り寄せいたしました。

当デニムでも惜しみなく、時間、費用、そして労力を費やしています。

きっと、アンティーク上級者の方をもうならせることのできる逸品に仕上がった、
と自負しております・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 378,000 円
参考市場価格: 378,000 円
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