ミッドヴィクトリアン スーパーウォルナット チルティングテーブル


大変すばらしいサーカシアウォルナット&マホガニー無垢の最高級アンティークテーブルが入荷いたしました!
今から約150年ほど前、19世紀半ば、ヴィクトリア中期のイギリスで製作された、
ヴィクトリアンスタイルのチルティングアップ式キャスターダイニングテーブルです。

・・勘違いしないでくださいね。
こちらは現代家具ではありませんよ。

確かに大きな輸入家具店に行くとこのような円形タイプの高級ダイニングテーブルが扱われていたりしますよね。
例えば、イタリア製だったり、アメリカ製だったり、
もしかすると“アンティーク”と謳われているヨーロッパ製(実は1970年ごろのヴィンテージ家具)、
なんてテーブルも家具店の中には存在しているかもしれません・・。

それらのテーブルはもしかすると、このテーブルよりも見た目豪華で、傷一つなくピカピカで、
それにもかかわらずお値段は同等以下、・・いや、場合によっては半分以下だったりするのかもしれません。

それなのになぜ、この古いテーブルはそんな高級ダイニングテーブル以上の価格が付いているのでしょう。

それは・・“リプロダクション”と呼ばれるコピー品と、“ジェニン・アンティーク”というオリジナル品との違いなのです。
もちろん、こちらがそのオリジナル品。

すなわちこのテーブルは、現在出回っているそれら“ペデスタル・テーブル”のルーツとなるモデルにあたります。
正真正銘、ペデスタルテーブルが誕生した1世紀半前に作られた本物です。

それでは具体的に、現代のリプロダクションとアンティークではどこがどう違うのでしょうか?

ちょっと話は長くなりますが、まずはこのような高級ダイニングテーブル、
“ペデスタルテーブル”はそもそもいつ頃から作られはじめたのか、というところからご説明します。

“ペデスタルPedestal”テーブルは、テーブルの脚が四隅、あるいは両端にあるのではなく、
一般的に中央に1本、台座式に天板が支えられている構造をもつダイニングテーブルの総称です。

古くはイギリス18世紀半ばごろ、主に王侯貴族の朝食用テーブル(BreakFast Table)として多くみられたデザインで、
19世紀にはいるとヘップルホワイトなど、著名な家具デザイナーが自身のテーブルデザインに取り入れはじめました。
すると、こうした1本柱の台座式テーブルは瞬く間に広く普及することになりました。

といってもこうしたテーブルは、明らかに当時の平均的なダイニングテーブルよりも、数段上のクオリティをもち、
素材やその彫刻や飾りの豪華さを見れば、流行していたのは富裕層の間だけ、
当時も「高嶺の花」だったんだろうな、ということは容易に想像できますが、
19世紀前半あたりがそのが「誕生期」と考えてよいと思います。

その後、ペデスタルテーブルは、小ぶりな“トライポッド”型の三つまたから
大きめサイズの四つまたも見られるようになり、
また、生活様式が変化とともにダイニングテーブルの拡大ニーズが高まったことから、
台座の構造も1本柱から2本柱、3本柱・・と増加し、
マルチレッグの“ピラーテーブル”Piller Tableも派生していきました。

おそらく現在のペデスタルテーブルの構造的なルーツは、
この19世紀後半あたりに確立されているように思われます。

デザインはクイーンアン、チッペンデール、シェラトンから、フランス系、リージェンシー、
エドワーディアン様式(20世紀初め)とさまざまな影響を受け、
1970年に入るとモダンデザイナー、エーロ・サーリネンにも取り入れられるほど、普及しました。

機能面でも、初期のチルトアップ式から回転式、リーフエクステンション式とバリエーションも多彩です。

ということで、イギリスの19世紀に誕生したペデスタルテーブルは、現在、世界各国で作られているわけですが、
話は戻りまして、現代のリプロダクションとアンティークではどこがどう違うのか? という点を考察してみます。

もちろん、作られている時代でテーブルの仕様は大きく異なっていますので、こちらのテーブルと、
最も同タイプのテーブルが普及した1970年ごろのイギリス製リプロダクションテーブルを比較してみます。

・・すると外観は似ていても、リプロダクションとアンティークでは中身は全く別物であることがわかりました。

実はミラー社MILLERのコレクターズガイドにその当たりの話がきちんと解説されていたので、
詳しくは次の「Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)」欄で写真付きでご案内いたします。
(ここまで引っ張っておいてすみません・・。)

ということで、ペデスタルテーブルが誕生した当時のリアルタイムなこちらのアンティーク。

厚みある“サーペンタイン”(波型)のテーブルトップに四つまた一本柱のペデスタル構造、
やわらかなシルエットラインのフランス系デザインは、1860年ごろのヴィクトリアン・ネオバロック様式のど真ん中!
当時の最先端のデザインが用いられています。

素材はフランス産サーカシアウォルナットを主材とし、天板全面には1万本に1本といわれる、
貴重なピーズ模様のウォルナット・バール杢を4面シンメトリーのクオーターリング(四分法)工法で化粧張り。

さらに見えない構造材に上等なマホガニー材を使用したり、大変珍しい当時の真鍮ラッチ(留め具)が使用されるなど、
随所に貴族階級が使用していたと思わせる作りの良さがうかがえます。

コレクターズガイドによれば、数年前までは£8,000〜12,000ほどの値段が付けられていた、
19世紀オリジナルのペデスタルテーブル。
※現在1ポンド:130円くらいです。

もちろんこちらのテーブルも、そのような額ではありませんが、英国のアンティークバイヤーが、
そのようなテーブルと同様の素姓の確かなコレクティングファニチャーとして、
現地オークションで落札したものになります。

基本的に実用家具というよりもコレクタブルズ(収集目的のアンティーク)になりますが、
天板がチルトアップする機能やしっかりとしたつくりの良さは、
少なくとも200年(あと半世紀)は実用に耐えられると思われます。

インテリアとしても、“S”字を描くやさしい脚の曲線使いや、ゴージャスかつエレガントなレリーフのオーナメントは
不必要なデコレーションは廃することで、現代のインテリアスタイルにも対応するまとまりの良いデザインとなっています。

おそらくデニムがかつて輸入した中でもトップクラスのテーブル、
もしかすると、現存している日本のアンティークテーブルの中でもトップクラス?

一生をともにしたいアンティークテーブルをお探しの骨董ファンの方には、
ぜひお勧めしたい「至高の一品」といえそうです・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 441,000 円
参考市場価格: 441,000 円
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