ベントウッドパネルバックチェア

デニムの原点、ベントウッドコレクションです。
こちらは1900年前後のポーランド製、クロコ風パネルバックチェアです。
メーカーは、ラベルや刻印がなくなっておりますので確証はありませんが、
でも、おそらく、その精度の高いつくりからみて“トーネットThonet”、
あるいはムンドスMundusクラスの大手メーカー品と思われます。
木部に動物の皮などの模様をエンボス加工する、という装飾技術は、
今ではとくに珍しいものではありませんが、まだまだ古典家具全盛だった当時では画期的なことだったはずです。
シンプルでモダンな、背のプライウッドの形状も、20世紀初期では先進的といえるデザインですし・・。
このことからも、時代の最先端をいく企業が作った商品であることは想像できますよね。
ところで初めてご訪問いただいた方のために一言。
「曲げ木椅子」といえば何といってもトーネットのNO.14、通称"カフェチェア”が有名ですが、
トーネット社の曲げ木技術の特許が切れた19世紀末以降、
トーネット社以外にも優れたベントウッドチェアを作る家具メーカーが出てくるようになりました。
例えばフィスケルやJJコーン、ムンドスなどがトーネットのライバル会社として知られています。
こちらのお品もそんな歴史に名を残した著名なメーカーがつくったものと思います。
一方、ベントウッド製造メーカー各社が互いに切磋琢磨して、商品のデザイン、そして製造技術を競ったことは、
量産家具の品質向上に結びつき、現代のモダン家具へと発展させる歴史的な転換点となりました。
つまり、当時のベントウッドファニチャーの隆盛は、ある意味では今の家具の創成期といっても過言ではありません。
こちらのチェアこそ、そんな家具史が動いたその時代の「生き証人」。
実用アンティークですが、椅子マニアの方のコレクションアイテムにお勧めします・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
16,800
円
参考市場価格:
16,800
円
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LOCKON CO.,LTD.