オーク コートカップボード


今から半世紀ほど前、アールデコのころのイギリスで製作された、
伝統スタイルのコートカップボード(高級カクテルキャビネット)です。

素晴らしい風格ですね・・。
それほど大きな躯体ではありませんが、“チューダー”スタイルの伝統様式を色濃く受け継いだ、
重厚感あふれるデザインがそのサイズ以上に大きさを感じさせます。

“チューダー”とは16世紀、ヨーロッパ一帯の美術様式”ルネッサンス”のイギリス版に当たるデザイン様式で、
“ゴシック”という教会建築のデザイン性を色濃く残しています。

こちらはその中でもエリザベス女王時代の家具様式、
エリザベサン・スタイルのカップボード(食器棚)を模したものになります。

目を引く前面パネルのチューダーローズ風レリーフは素晴らしい出来ですが、
必要以上に豪華すぎることはありませんよね。
近代インテリアにお合わせいただける程度には若干デザインを抑えられています。
このあたりのフィニッシュは実際に製作された時代性によるものでしょう。

フィールデッドパネル(羽目板扉)のリネンフォールド(布のひだモチーフ)、リングやスワンのデザイン金具、
チップカービング(浅彫り)の連続文様、直線基調のゴシック・フォルムなど、
押さえるべきエッセンスに抜かりはありません。

そしてそして・・ダークな木肌を引き締める、黒光りのパテナ(古艶)は、
つたないお写真では表現できないほどのきめの細かさで、
あたかも下流の川岸に転がる、つるつるに磨きあげられた小石の肌のようです。

お酒好きの筆者としては、こんな見事な「収納庫」にコレクションのボトルをしたためてみたい・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 89,000 円
参考市場価格: 89,000 円
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