A Man With 2Children Approaching a River/oil paint


小ぶりなオリジナルのギルティング(金箔)フレームに入った、小さめの油絵です。
英国のディーラー情報によれば、20世紀初頭、1912年に描かれたものということです。

作者はイギリス人の風景画家、”ハリー・ウィリアム・アダムス” Harry William ADAMS 18681947。
柄の左隅に ”H.W.Adams”の直筆サインが確認できます。

比較的多くの作品を残している著名な作家で、
アメリカの絵画オークションなどでも、彼の作品を見ることができます。

彼の作品は主に風景画の油絵が中心で、山、川、森といったランドスケープがモチーフに描かれています。
ちょうど1年前くらいの、あるオークションでは彼の風景画に660USD (現在1USドル100円位)の値が付けられていました。

独特のタッチで、温かみのある印象的な描写が、コレクターの間で人気を博しているのでしょう。
まだまだ相場は上がっていくのかもかもしれません。

ちなみに某美術品オークションサイトで画像が入手できましたので、
コンディションコメント欄に掲載いたしました。
ご参考になさってください。

H.W.Adamsは、良く知られた画家ですので、彼の略歴も入手は容易でした。

彼は1868年11月3日、イギリス・ウスターにて生まれます。
高校を卒業後、19歳から8年間、彼はイギリスの陶磁器メーカー、“ロイヤル・ウスター”で、
”デコラティブ・アーティスト”として働きます。

ロイヤルウスターは現在も存続している英国最古の名窯で、「英国王室御用達」である、
“ロイヤル”の名を冠する数少ない名門企業の一つです。

彼はそこで自身の芸術性に目覚めたのでしょう、189596年の2年間、
彼はパリのthe Academie Julianへ留学しています。
彼が27‐28歳の時です。

その後、彼は地元へ帰省したのでしょうか?
しかし、何度かスイスを訪問しています。
そこで自然の美しさに鼓舞されたか、18961927年の約30年の間、彼は多くの風景画を残しています。

彼の79年間の人生の中で、その30歳から60歳のころが、画家としての壮年期といえるでしょう。
彼はその時期の風景画で、自身の名を世間に知らしめます。
その時期の作品は、英国のロイヤルアカデミーR.A.に展示されているということです。

こちらの作品は、彼がアーティストとして最も脂が乗り切っていた、そんな壮年期に描かれています。

サインの右側に”R.B.A”のアルファベットが見えますね。
彼は1912年、44歳の時、英国王立美術院(RBA)のメンバーに選ばれていますので、
こちらの作品はその頃、描かれたものと推測できます。

また同時期(第一次大戦のころ)には、彼は地元ウースターの大学で教鞭もとっていた、ということです。
そんな略歴から、彼はアーティストとして自己表現を追求するとともに、
その経験を後世へ伝えていこうとする懐の広い人柄がうかがえます。

そんなハリー・ウィリアム・アダムスは、1947年5月1日、地元・ウスターで静かに息を引き取ります・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 68,250 円
参考市場価格: 68,250 円
申し訳ございませんが、只今品切れ中です。


[9]かごを見る
[0]TOPページへ

LOCKON CO.,LTD.