トーネットThonetベントウッドアームチェアNo6003

大変状態の良いベントウッドアームチェアが入荷しました!
いずれも1900年前後に製作されたベントウッドアームチェアです。
※こちらは4脚セットで入荷いたしました。
「曲げ木」家具はかつてのように大量に作られているわけではありませんが、
今でも無垢の高級家具として、少量ですが世界各地で生産が続けられています。
こちらのベントウッドアームチェアも同様。
同デザインのモデルはいまだに生産が続けられているロングセラーですが、
こちらは正真正銘のアンティークものです。
曲げ木椅子のメーカーといえば、“ミヒャエル・トーネット”という曲げ木の発明者が創立した、
元祖ベントウッドチェア、“トーネット”ブランドがやはり有名ですが、
後にトーネットと合併をする、“ヤコブ&ヨゼフ コーン”社(以下JJK)や”フィスケル“Fischel社、
ムンドスMundus”社といった後発のライバルメーカーも独自技術を駆使して活発な販売活動をしていたようです。
こちらのアームチェアはメーカーラベルがありませんので、もはや製造者を知るすべはありませんが、
後ろ脚にスクエアレッグを採用している点から、トーネット社、JJコーン社、ムンドス社、の
いずれかのうちの1社で製造されたものと思われます。
最も可能性が高いのは、こちらのチェアが、脚の付け根の座枠部分を独特の形状に盛り上げ、
また前脚をくびれさせるようにハンドシェイプして仕上げている点から、
JJK社製の特徴と酷似していると思います。
トーネットでも19世紀まではJJK同様のディテールを持っていましたが、
20世紀に入るとかなり細部は簡素化されるようになりました。
したがって、19世紀末ごろの個体であればトーネット製という可能性もありますが、
19世紀ものにしては状態が良すぎるようにも見えますので、
こちらのチェアは20世紀初頭のJJK製である可能性が高いと思います。
ただし、JJK社は1914年にムンドス社と、そして1922年にはトーネット社と相次いで合併しており、
トーネットの前身企業という位置づけですので、いずれにしてもトーネット社製、
と呼んでも差し支えないかと思います。
また通常座裏にあるはずのJJKの刻印がなく、メーカー表示が紙ラベルだけだったと思われますので、
おそらく20世紀初頭から第一次大戦頃までの間、JJKの合併の混乱期につくられたものと推測しております。
どちらにしても、アンティークとして現存している商品の品質の高さ、
そしてデザインバランスの良さ、インタルシアのエンボス文様から見て、
トーネットの模倣品をつくっていた会社の廉価版、というお品ではないことは確かです。
質実ともに価値の高い、コレクティング・ファニチャーとお勧めいたします・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
29,400
円
参考市場価格:
29,400
円
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LOCKON CO.,LTD.