スミス Smiths ヴィンテージクロック


英国アンティークファンの方のみならず、英国車ファンの方にも有名な、
スミス社製Smithsのアンティーククロックです。

といっても、日本で“スミス社”をご存知の方はそう多くはいらっしゃいませんよね。

1851年、ロンドンにオープンした小さな時計店からスタートしたスミス社は、
自社生産していた自動車用時計が、自動車の普及という時代の流れに乗り、業容が急速に拡大。
1928年の時点ではすでに年間100,000個にのぼる自動車用時計を生産していたそうです。

後に、英国の誇る超高級車 ”ロールスロイス”にも採用されることとなった、スミス社の”Smiths Empire”ブランドは、
現在でも、ローバーミニなどの英国車ファンの方には憧れのブランドとなっています。

さて、自動車で時計メーカーとしての地位を築いたスミス社は、一方で
競合の有名時計メーカーを次々に買収し、さらに拡大発展していきます。

デニムでも何度か紹介させていただいた”Smiths Enfield”も、
”Enfield Clock Co.”がスミス社に買収された、英国の著名な時計メーカーのひとつ。

家庭用の時計において、販売を強化したかったスミス社は、
当時、一般家庭で認知の高かったエンフィールドEnfield社のブランドに食指を伸ばしました。

スミス社の軍門に下ったエンフィールド社は、1948年には完全にスミス社グループに吸収合併されてしまいますが、
1930年代後半から1940年代のわずか10年ほどの間に生産された時計については、
”Smiths Enfield” のダブルネームで、その名をアンティークに残しています。

主に業務用の時計で成り上がってきたスミス社にとって、家庭用時計のマーケットには、
思ったよりも高い参入障壁があったのでしょう。
当時、名門企業の地位にあったスミス社でさえ、”Enfield”ブランドの力を
10年も借りなければならなかったほどその垣根は高かった、ということだと思います。

その後、世間に”Smiths Enfield” ブランドが浸透したと見取ったスミス社は、
1948年、満を持して、その名から”Enfield”ブランドをはずしました。
”Smiths” ブランドが、名実ともに、英国を代表する名門時計メーカーのトップに君臨した瞬間です。

こちらはその”Smiths Enfield” ブランドが、”Smiths” ブランドに統一された直後に製造されたと思われるモデル。

勝者の歴史の「一里塚」と申し上げることもできそうです。

心なしか、そのデザインには、一国のナショナリズムさえ背負った「風格」すら感じられます・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 25,200 円
参考市場価格: 25,200 円
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