ローズウッド タンブリッジウェアTunbridge Ware ボックス


イギリス19世紀後半、ヴィクトリアンの時代に製作された、アクセサリーケース(小物入れ)です。
こちらは“タンブリッジウェア Tunbridge Ware” という、有名なイギリスの工芸品です。

タンブリッジウェアは、イギリス南部ケントのタンブリッジウェルズという街で
18世紀頃からつくられるようになったと言われています。

タンブリッジウェルズは、ヨーロッパ大陸にほど近い観光地。
その地でつくられていたタンブリッジウエアは旅行者のお土産や贈り物として、
当時とても人気があったそうです。

寄木細工でつくられる独特のモザイク画がタンブリッジウェアの特徴で、
ティーキャディやスナッフボックス、グローブボックスなど、木製ケースが多くつくられた、ということです。

しかし大量生産という時代の流れや、人から人へ技術をつなぐ「後継者不足」という伝統工芸の宿命で、
1880年以降、徐々にそのメーカーは数を減らしていき、
1920年代以降はわずか3社が生産を続けるのみとなってしまいました。

今では、まずアンティークでしか見ることのできない貴重品となっています。

こちらは、そんなタンブリッジウエアの典型的なスナッフボックス。
ローズウッドをベースに、通常40種類以上の材料が使用される高い技術の寄木細工で製作され、
天面にはヴィクトリアンの時代らしいお花柄で飾られています。

周囲には2本の幾何学文様のリボンが飾られているデザインで、
その色、レイアウトともに、とてもセンスの良いお品です。

状態も非常によく、長く大切な「宝もの」をしまっていた宝箱だったのでしょう、
1世紀半近くの歳月を感じさせないとてもクリーンなコンディションです。

そんな宝箱には間違いありませんが、でも、今、私たちが見ると、
この「箱」自体が明らかに「宝もの」ですよね、どう見ても。

本当に、このモザイク画は、息をのむほどの描写で・・。

裸眼で3Dを見ているかのように錯覚させられます。
じっと凝視すると、奥行きの深さにふらふらっとに吸い込まれそうになります。

ローズウッドは化粧張りですが、合板ではなくマホガニーの無垢材に薄板を蒸着した高級仕様です。

総無垢の構成ながら、すでに1世紀以上という歳月を経ていながらも、一切の歪みを見せることなく、
当時のままの端正なフォルムをキープし続けています。
無垢の工芸品として考えれば信じがたいほどのスーパークオリティです。

しかも驚くほどの軽さ。
おそらく当時の高級楽器、あるいはミュージックボックスなどと同レベルの品質と思います。

さらにその木肌は100年という時だけが作り上げることのできる“パテナ(古艶)”を身にまとって、
より一層輝きを増しています。

現代ではまず復刻不可能な、「奇跡」のようなスナッフボックスです。

お写真でその素晴らしさが伝えられれば良いのですが・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 9,975 円
参考市場価格: 9,975 円
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