アーリーヴィクトリアン ハンドペイントプレート


イギリス製の陶磁器としてはかなり古い時代のお品になります。
19世紀前半、時代がヴィクトリア朝に移行した1830年頃に作られた、2世紀近く前のアンティークです。

少し底が深めのフォルムで、上品な金彩の装飾をもつ、ヴィクトリアンの白磁器らしいディッシュ。

凝った絵付けがされていることでわかりますが、こちらは食器としてではなく、ウォールプラーク(壁掛け飾り)、
あるいはディスプレイとして、200年もの間、コレクターたちに所蔵されてきたお品です。

長い歴史の中で、その価値を長く評価され続けてきたアンティークコレクタブルズです。

ベースの磁器については、窯元や組成などの情報はありませんが、
明らかに量産型で生産されたメーカー品とは全く異なる様相で、ハンドメイド感にあふれたお品です。

古いイギリスの磁器よりも、“ボーンチャイナ”と呼ばれる乳白色の磁器に近いような白磁器に見えますので、
当時のかなりの高級品とは思われますが、はたして・・。

ボーンチャイナがイギリスに誕生したといわれているのが1799年、
ウェッジウッドがボーンチャイナの製造に成功するのが1817年。

そのようなイギリスの陶磁器の歴史を見れば、こちらはごく初期のころの白磁器と思われますので、
実際、その時代の貴重品だったことは間違いないでしょう。

英国最大級の陶磁器メーカー、”ロイヤルドルトン”ですら、1815年に創業したばかりの時代でしたから。

絵付けの仕事をしたペインターもおそらく、当時、名のある作家だった可能性が高いです。
例えば、英国の名門ロイヤルウスターの絵付け師などは、
英国王立美術院のメンバーにまで上り詰めた作家もいるくらいですし・・。
※詳しくはこちらをご覧下さい。

絵柄は、転写などではなく、筆のタッチのあるハンドペイントのようです。
絵付け師が、何かの絵画を模写したようなものではなく、当時の庶民のパブの風景を創作したように見えます。
おそらく作家によるものでしょう、底面には、誇らしげに ”E J Pinx”とサインが入れられています。

・・英国陶磁器の勃興期に、その新作白磁を自身のキャンバスとして、作家の才能をアピールした力作。

それが2世紀の間、大切に受け継がれてきたこのプレートの真の姿なのではないでしょうか。

本物を知るアンティーク上級者の方に・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 29,400 円
参考市場価格: 29,400 円
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