ヴィクトリアン スターリングシルバー コークスクリュー


これ、何? 万年筆?
・・ではありません。

アンティーク上級者の方ならご存知、
イギリス19世紀、Robert Victor Dumenic Loweのスターリングシルバー(純銀)製、
コークスクリュー/ワインオープナーです。
イギリス政府公認のホールマーク入り、素性の確かなジェニン・アンティークです。

それにしても、もしかすると世界一高価なコルク抜き?

・・かもしれませんね。
世界中にワインオープナーなど、コルク抜きは安いものから高価なものまで無数にありますが、
純銀製のコルク抜きなんて、筆者は今までアンティークの中でも見たことも聞いたこともありません。

いや、もしかすると宝石のちりばめられたコークスクリューなんてものも、
世の中には存在していたりするのかもしれません。
ワインが大好きで、物好きな王侯貴族たちの中にはそんなものをつくらせて、自分で・・。

と、そこまで考えた筆者は、ちょっと自分の考えに筋道が通っていないことに気がつきました。
ね、おかしいですよね。

前時代の王侯貴族たちが自分でコルクを抜く?

普通に考えれば、それはお抱えの給仕たちのお仕事でしょう。
自分たちで使うものならまだしも、給仕たちに使わせるために、
わざわざ純銀製のコルク抜きを用意して持たせるなんて・・ちょっと考えにくいです。

とすれば、これはいったい誰が使っていたもの?

残念ながら現地ディーラーからの情報はありませんでしたが、19世紀という時代性からして、
純銀の日用品を使用するなんて、よほど身分の高かった人であったことは間違いないでしょう。

そうすると、このコークスクリューを所有していた人物像は、
「自分でコルクを抜くことが必要だった高貴な人物、例えば職業的に使っていた職人経営者」、
などと考えるのが自然ではないでしょうか。
すなわち、飲料ボトルにコルクを使用した酒造メーカーなどの当時の資本家/ブルジョアジーとか、
あるいは名のあるレストランのソムリエなど・・が考えられます。

話の筋道は通っていると思いますが、はてさて、真実はいかに。

何はともあれ、純銀であることを示すライオンパサントのホールマークがあり、
それによれば19世紀のロンドン製、ということになります。
※ホールマークについての解説はこちらをご覧ください。

デザインは、アカンサスリーフが渦を巻く、ロココ・リバイバル、
あるいはアールヌーヴォー調の文様が全面に彫金されたデコラティブなもの。
その当時の最新デザインパターンだったことでしょう。

細身のバレル(樽)型デザインは、持ち手として手に絶妙にフィットするよう
細身にシェイプされています。
もしかすると、樽に貯蔵する酒類のオープナーをイメージしたもの?

ブルジョアジー(資本家階級)・・ロンドンが拠点・・最先端のデザイン・・バレル/樽・・、
何か、一つの糸につながりそうな気がするのは筆者だけ?
・・そんな、想像を掻き立てられる点も、とても骨董として高く評価できます。

コレクターズアイテムになりますが、基本的に実用コンディションです。
ぜひ粋なアイデアで日常生活に生かしていただければと思います。

19世紀のソムリエから21世紀のソムリエへ。
時代を超えた贈りものです・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 68,250 円
参考市場価格: 68,250 円
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