グッドベントアームチェア

1900年前後に製作された椅子史上最大の名作椅子、チェコからポーランドで製作されたベントウッドチェアです!
希少な“No.56”アーム付きの“No.18”バリエーションになります!
トーネット・ベントウッドチェアの代表作“No.14”は、140年前の発表時から現在にいたるまで
2億脚が生産されたといわれ、超・有名な史上空前のベストセラー商品になりますが、それ対し、こちらは今から約120年ほど前、1885年に発表・発売され、
現在でも統一ドイツ“ゲブルダー・トーネット”社で、細部には違いがありますが、生産し続けられている“No.56”と呼ばれる、隠れた人気モデルになります。
1900年前後はトーネット社の成功により、
多くの家具メーカーがベントウッドチェアを製作していたといわれておりましたので、
はたしてこちらのチェアがトーネット社製かどうかは不明ですが、
品質から見て、トーネット社もしくはそのライバル企業、“JJコーン”社クラスであることは間違いないようです。
主にワルシャワ、モスクワなど、ロシアの主要都市向けに、
第一次大戦前後に作られた、輸出タイプと推測されます。
永遠のベストセラー“No.14”は最高の名作椅子である一方、それなりに数自体は出回っておりますので、希少性にこだわられる方には、この“No.56”はお奨めです。
しかも“No.56”は歴史的にも大変意味深い椅子になります!
余談ですがトーネットの持つ「曲げ木の特許」、は1869年に期限切れとなると、トーネットの曲げ木椅子に指をくわえてみていた家具メーカーたちはこぞってリプロダクトを始め、ベントウッドチェアは一気に戦国時代を迎えます。
そんな中、当時ベントウッドチェアの大きな消費地であったロシアの主要都市を確実に押さえたかったトーネット社は、より安く、デザイン性、耐久性の高い椅子の開発に余念がありませんでした。
そうして生まれたのが、この“No.56”だったのです。
専門的な話になりますが、“No.14”は後ろ脚が2mもの、1本の長い丸棒を利用しつくられているのに対し、“No.56”では90cm前後の丸棒2本と約40cm前後の丸棒1本で構成されています。
このことは、短い丸棒で曲げ木のテンションが低減化され、強度が上がったことはもちろん、その構造上、背もたれは飛躍的にそのデザインの自由度が高くなりました。
実際、“No.56”にはさまざまなデザインバリエーションが存在しており、
こちらのチェアも、正確には“No.56”のデザインバリエーションの一つで、
“ヴィエンナ・コーヒーチェア”と呼ばれて人気のあった“No.18”を“No.56”の構造で製作したものと思われます。
このように、デザインに自由度ができたことも大きなメリットでしたが、
それより何より、材料に短い丸棒、つまり「端材」が利用できるという大きなメリットを生み出し、
より一層の低コスト化の実現に成功したのが、この“No.56”の大きな意義だったのです。!
こうして開発されたトーネットのニューモデル“No.56”はロシアで大成功をもたらしました。
この成功でトーネット社は「世界帝国」とまで呼ばれるようになるのですが、
“No.56”はそのきっかけとなったモデル、と位置づけられますね。
つまり、「歴史」を大きく動かした椅子、ということができると思います。
いかがですか・・。
こんな、何気ない1脚の椅子にも、実は、とても大きな「物語」が詰まっているのです。
お部屋の片隅においていただき、はるか遠い過去を想像しながら
このアンティークチェアを楽しんでみてください。
ワイングラスでも傾けながら・・。
(長文失礼しました。)
(Buyer/YM)
価格(税込):
35,000
円
参考市場価格:
35,000
円
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LOCKON CO.,LTD.