ヴィクトリアン クオリティマホガニー セティ

究極のスーパー・セティ(2人掛けタイプの椅子)が入荷しました!
今から1世紀以上前、19世紀末から20世紀初頭のイギリスで製作された、
英国伝統家具様式“ヴィクトリアン”スタイルの2Pセティです。
・・何という美しいプロポーション。
ぞくっ、と鳥肌が立つほどの素晴らしさです。
どのような感性が、このような造形の創造を可能にするのでしょうか?
神に選ばれた人間だけが持つ、文字通り、“ゴッド・ハンド”なくしては
このような作品を生み出すことは不可能ではないかと思っております。
ところで、製作された時代は、19世紀の「世紀末」・・。
以前、「無銘の椅子」時代に、“レイト・ヴィクトリアン”の椅子を特集させていただいたことがありました。
その椅子たちは、さまざまな過去の美しい家具様式を身にまといながらも
世紀末当時に蔓延した“デカダン運動”(退廃的な美術志向)のためか、何の製作哲学もなく、
ただ・・ただ・・「美」だけを追求して作られたように感じました。
でもその椅子たちも既に100年を経過して、真の骨董品、“ジェニン・アンティーク”として日本に渡って来た今では、
独特の“パテナ”(古艶)と呼ばれるオーラを身にまとい、
「世紀末の遺産」と呼ぶにふさわしいほどの風格を身につけていたのです。
そして・・このセティについても同じフィーリングを感じました。
単なる「作品」としての出来の良さを超えた、大いなる「時」の重みを感じずには容れません。
このセティが製作された時代は、ヴィクトリア女王の治世下、繁栄を謳歌した「大英帝国」も、
ブルジョアジーの台頭で貴族政治から民主政治へと歴史が動こうとしている頃でした。
また世界史的にも、国力の上がった列強各国が、植民地政策の利害から
ついには第一次世界大戦への階段を上り始めようとする激動の時代でもありました。
さらにデザイン史上では、ウィリアム・モリスをはじめとする“アーツアンドクラフツ”の美術復興活動から
“アールヌーヴォー”、そして“アールデコ”へと続くモダンデザインが胎動していました。
それは、かつてない激動の時代だったことと思います。
そのような時代を生きた19世紀の「匠」はこのセティで何を表現しようとしたのでしょうか・・?
“ネオ・ロココ”とも呼ばれる“ルイ15世”様式と“エリザベス”様式の混成デザインをベースに
アカンサスの伝統的なオーナメントデザインで装飾を重ね、
2つの大きなラウンド・パッドを持つ、オリジナリティあふれる背面デザインで
ありがちなヴィクトリアンスタイルとの差別化を図っています。
脚元の、極限まで細くシェイプされた“カブリオールレッグ”はお約束。
エレガントで、かつ格式を感じる究極のプロポーションは、
まさに「人智を超えた」快作といえるのではないでしょうか。
デニムがお勧めできない理由はどこにもありません・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
258,825
円
参考市場価格:
258,825
円
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