スーパーアンティーク ジョージアン ブラスインレイローズウッド ステーショナリーボックス


イギリス18世紀後半、今から200年以上前のジョージアンの時代に製作された、
ステーショナリーボックス(卓上整理箱)です。

”ステーショナリーボックス(ケース)”というと、現代では「筆箱」くらいのイメージですが、
当時は筆記具自体が貴重品だったでしょうから、ステーショナリーボックスも今ほど軽々しいものではなく、
大切な貴重品を保管しておくちょっとした「宝箱」、くらいのプライベートな重要性はあったことでしょう。

実際、こちらの木箱はまさに「宝箱」。

「木の宝石」とまで呼ばれる貴重なローズウッド材を、その外装の全面に化粧張りし、
四隅にはブラスワーク(真鍮細工)による華やかなゴールドのアクセント、
そして真正面中央部には、無関係者の侵入を硬く拒否する象徴のような、エスカッチョン(鍵穴飾り)・・。

こんな贅沢できらびやかな木箱が、ただの「筆箱」なわけはありませんよね。

そして・・その重々しい天蓋を開けてみれば、
まさしく、「宝箱」 !

あたかも宝石が詰め込まれているかのように、縦横無尽に走る複雑なパーテーションで、
その内部は埋め尽くされています。

しかも、その複雑なレイアウトはきちんと計算ずくでデザインされていて、
各所には世にも珍しいブラスインレイ(真鍮ワイヤーによる象嵌細工)が!

そして、この重厚なロック付きの中には、さらに2重にロックの付いた扉が設けられていて、
さらにさらに・・その扉の中は、複雑なシークレットコンパートメントの構造。

・・要するに、2重底になっていて、扉を開けた収納部に、さらに収納ケースが隠されている、という、
何か、妙にものものしい構成となっているのです。

今では考えられないくらいの贅沢な作り。
というか、手間のかかった作り。
一体、初代オーナーはこのボックスに何をしまっていたのでしょうか?

う〜ん、普通に考えれば、ステーショナリーケースというよりも、
身につける宝飾品をしまっていたアクセサリーケースと考えるのが自然なように思われますが、
果たして真実はいかに・・。

現地ディーラーからの情報では、アングロインディアンAnglo Indianの工芸品とのこと。

歴史の専門家ではないので詳しい説明は割愛いたしますが、要するに、
イギリスが「世界の覇者」として君臨しつつあった大航海時代の植民地の産物です。

今となっては、全て推測の域を出ませんが、このようなボックスを所有できたのは、
当時の相当なお金持だったことでしょう。

莫大な富を生み出していた英領インドの統治関係者か、
あるいは貿易にかかわっていた東インド会社の関係者か、など、
その利権を手中に収めていた成功者の持ち物だった可能性が非常に高いと思います。

もしそうだとすれば、世界トップクラスの富裕層の所有品だった、ということになりますね。
であるならば、このボックスに収納されていたのは、植民地で搾取した金銀財宝の類い?

まあとにかく、このようなお品を入手できたのは、何という幸運。

人類の政治史、という観点からすると、ちょっと複雑な産物ではありますが、
いずれにしても、人類の生活文化史、という観点からすれば、申し分のない「お宝」です。

このような貴重品が、ごく一般的な庶民の手に渡ることが出来るようになった時代に感謝しつつ、
それがこのデニムの手に渡ってきてくれた幸運に、再び感謝です。

質実ともに、素晴らしい高級骨董と思います。

総無垢の構成ながら、すでに2世紀以上という歳月を経ていながらも、目立った歪みを見せることなく、
当時のままの端正なフォルムをキープし続けています。
無垢の工芸品という観点でもその製造品質はトップクラスです。

さらにその木肌は100年という時だけが作り上げることのできる“パテナ(古艶)”を身にまとって、
より一層輝きを増しています。

現代ではまず復刻不可能な、「奇跡」のようなステーショナリーボックス。

アンティーク上級者のコレクションとしてお勧めいたします・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 95,040 円
参考市場価格: 92,400 円
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