オールドカントリーアームチェア

めずらしいアンティークチェアが入荷いたしました!。
今から約120年前、19世紀末のイギリスで製作されたオールドエルムのカントリーチェアです。
何だか暗い気持ちも明るくなってしまいそうな椅子ですね・・。
筆者もいろいろな椅子を見る機会に恵まれてきましたが、
それでもなかなかめずらしいタイプの椅子だと思います・・。
もともとのデザインベースは18世紀の初期に作られた“ウィンザー”デザインを、
当世風にリ・デザインしたスモーカーズボウスタイルだと思いますが、
そのエキセントリックなスタイリングを見ると、おそらくは
当時のイングリッシュ・アールヌーヴォー系のデザイナーが製作した作品のように思われます。
そしてこれは本当に筆者の私感ですが・・当時はほとんど理解されなかったデザインだったのではないでしょうか。
今でこそ、ヴィンテージモダンの、大変レベルの高いデザインと皆が認めてくれると思いますが、
まだまだ主流が古典様式だった時代にどこまでこのデザインが理解されたものか・・。
不当に低く評価されていた可能性もあります。
といっても、仮にそうだったとしても、こうして1世紀近い歳月を生き抜いてきているわけですから、
このチェアの次元の高さを見抜き、保護していた人は確実に存在していたはずです。
大切にされてきたことが伺われるこの良好なコンディションが
そんな筆者の推測に真実味を与えてくれています。
それにしてもこのチェア、機能的、というよりもかなり製作者の意向を強く反映させたデザインです。
例えば進取のデザイナーが、お世話になった上流階級のクライアントのために精力をつぎ込んで製作した、とか、
何かの展示会のために製作した“イギジビションチェア”とか、
普通に椅子をつくっていては決して出来上がらない、「突然変異」のようなプロポーションです。
・・生物が突然変異を繰り返し、その種を進化させていったように、
椅子や家具のデザインにもまた、名も知れぬ「名作椅子」が誰かに大きな影響を与え、
その誰かがさらに大きなムーブメントを興していく・・という、チェアの「デザイン進化論」を思わせるようなカタチ、ということです。
ちょっとファニーなスタイリングとは裏腹に、真面目に考えさせられる、
特別な「無銘の名作椅子」です・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
78,000
円
参考市場価格:
78,000
円
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LOCKON CO.,LTD.