ミッドヴィクトリアン アルティメットクオリティ ローズウッドサーペンタインテーブル


デニム始まって以来のビッグニュース、究極のダイニングテーブルが入荷いたしました。
大変すばらしいブラジリアン・ローズウッドの最高級アンティークテーブルです。

今から約150年ほど前、19世紀半ば、ヴィクトリアン中期のイギリスで製作された、
ネオ・バロックスタイルのキャスター付きダイニングテーブルです。

・・2014年9月、ニュースで見た方も多いと思いますが、南アフリカ共和国で
232カラットのホワイトダイヤの原石が発見されたこと、覚えてらっしゃいますか?
何と、その時価、およそ21億円!

すごいなー、とその時はダイヤ採掘のロマンに魅せられてしまいましたが、
いやいや、実はアンティークにだって、勝るとも劣らない「夢」はいっぱい。

このローズウッドのテーブルを発見したときには、まさにそんな「ダイヤの原石」を発見したような気分でした。
だって、こんなに大きな天板のテーブル一面に、1枚で張り込まれたローズウッドの化粧材なんて、かつて見たことありますか?

正確にいえば天板は左右対称の「2枚接ぎ(はぎ)」で化粧張りされていますので、
ローズウッドの材料はテーブルの幅の2分の1サイズという事になりますが、
それでもその幅は、1.5m級の半分=約75cm級の単板サイズ!

これほど大きなローズウッドの単一の縞杢(しまもく)は、
かなりローズウッドファンの方でも見たことはないのではないかと思います。

それもそのはず、なぜかというとローズの原木は幹が比較的細く、巨木はほとんど存在しないからなのです。

今までの記憶をたどっていただければ、納得いただけるかと思いますが、
ローズウッドは比較的小さい家具やテーブルなどの化粧材として使用されているケースが多くないでしょうか。
家具以外でも、雑貨や楽器など、小物の使用がほとんどです。

近年では、1992年にワシントン条約のレッドリストに指定され、原木(丸太サイズ)での輸出入が禁止されたため、
大きな面取りができなくなってしまった、という事情がありますが、
19世紀のアンティークの時代にはそのような制限がなかったはずですので、
加工さえ可能であればローズの大判も使用が可能だったはず。

にもかかわらず、ほとんど見られる事がないのは、そもそもローズウッドは柾目(丸太からの平板の取り方)で
大きな面取りができなかったことを示しているのです。

これは筆者によるあくまで仮定でのコメントですが、このテーブル、
おそらくは日本に存在するローズウッド単板として最大サイズ、
世界的に見ても最大級の部類に入るものではないかと思っております。

また価格が高価なのは、単に入手困難な希少材だから、というわけではありません。

そもそもローズウッドはヨーロッパの宮廷家具などに好まれてきた逸材で、
古くはインド産のインディアン・ローズウッド(日本で言う本紫檀)が貴族たちに徴用されてきました。

18世紀の植民地時代になると、ブラジル産のローズウッドがインド産と同種である、と評判になり、
それ以降は家具材などに、より杢の華やかなブラジリアンローズに人気がシフトしていきます。

さらに20世紀半ばにはブラジル政府の資源保護のための輸出規制により、
ブラジリアンローズはブランド化することとなり価格が高騰、したがってローズウッド製のアンティーク家具は
ほとんど全てが入手困難なコレクティングファニチャーと化してしまった、というわけなのです。

そんな時代背景の中にあって、確かに高価ではありますが、これほどの「歴史的遺産」を入手できた、というのは、
デニムにとっては、先の「ダイヤの原石」にも匹敵するニュース、というのもご理解いただけることでしょう。

何せ、ベースの足回りはマホガニー製かな、と思いきや、どう見てもこれは無垢のローズウッド。

堅く加工性の悪いローズウッドの無垢材に、これほどの見事な彫刻を施し、
また果実や植物のオーナメントの伝統デザインを採用する点などを見ても、
こちらは貴族お抱えの優秀な家具工房がハンドメイドで製作したものであることは自明の事実。

見る人が見れば、このテーブルの価格には妥当性がある、とご理解いただけるものと思っております。

・・なんて、前置きが長くなってしまい申し訳ございません。

素材の話にばかり終始してしまいましたが、こちらのテーブル、
骨董テーブルとしての価値だって超・一級品です。

なぜなら、現在出回っているそれら“ペデスタル・テーブル”のルーツとなるモデルだから、です。
ペデスタルテーブルが誕生した1世紀半前、そのリアルタイムな時代に作られた
正真正銘、本物です。

“ペデスタルPedestal”テーブルとは、テーブルの脚が四隅、あるいは両端にあるのではなく、
一般的に中央に1本、台座式に天板が支えられている構造をもつダイニングテーブルの総称です。

古くはイギリス18世紀半ばごろ、主に王侯貴族の朝食用テーブル(BreakFast Table)として多くみられたデザインで、
19世紀にはいるとヘップルホワイトなど、著名な家具デザイナーが自身のテーブルデザインに取り入れはじめました。
すると、こうした1本柱の台座式テーブルは瞬く間に広く普及することになりました。

といってもこうしたテーブルは、明らかに当時の平均的なダイニングテーブルよりも、数段上のクオリティをもち、
素材やその彫刻や飾りの豪華さを見れば、流行していたのは富裕層の間だけ、
当時も「高嶺の花」だったんだろうな、ということは容易に想像できますが、
19世紀前半あたりがそのが「誕生期」と考えてよいと思います。

その後、ペデスタルテーブルは、小ぶりな“トライポッド”型の三つまたから
大きめサイズの四つまたも見られるようになり、
また、生活様式が変化とともにダイニングテーブルの拡大ニーズが高まったことから、
台座の構造も1本柱から2本柱、3本柱・・と増加し、
マルチレッグの“ピラーテーブル”Piller Tableも派生していきました。

おそらく現在のペデスタルテーブルの構造的なルーツは、
この19世紀後半あたりに確立されているように思われます。

デザインはクイーンアン、チッペンデール、シェラトンから、フランス系、リージェンシー、
エドワーディアン様式(20世紀初め)とさまざまな影響を受け、
1970年に入るとモダンデザイナー、エーロ・サーリネンにも取り入れられるほど、普及しました。

ということで、ペデスタルテーブルが誕生した当時のリアルタイムなこちらのアンティーク。

厚みある“サーペンタイン”(波型)のテーブルトップに四つまた一本柱のペデスタル構造、
やわらかなシルエットラインのフランス系デザインは、1860年ごろのヴィクトリアン・ネオバロック様式のど真ん中!
当時の最先端のデザインが用いられています。

コレクターズガイドによれば、19世紀オリジナルのペデスタルテーブルは、ウォルナット製のテーブルでさえ、
数年前までは£8,000〜12,000ほどの値段が付けられていた、ということです。
※現在1ポンド:180円くらいです。

こちらのテーブルは、英国のアンティークバイヤーが、素姓の確かなコレクティングファニチャーとして、
現地オークションで落札したものになります。

基本的に実用家具というよりもコレクタブルズ(収集目的のアンティーク)になりますが、
しっかりとしたつくりの良さは、間違いなく200年(あと半世紀)は十分に実用に耐えられると思われます。

インテリアとしても、“S”字を描くやさしい脚の曲線使いや、ゴージャスかつエレガントなレリーフのオーナメントは
不必要なデコレーションは廃することで、現代のインテリアスタイルにも対応するまとまりの良いデザインとなっています。

間違いなくデニムがかつて輸入した中でもトップクラスのテーブル、
もしかすると、現存している日本のアンティークテーブルの中でもトップクラス、でしょうか?

一生をともにしたいアンティークテーブルをお探しの骨董ファンの方には、
ぜひお勧めしたい「至高の一品」といえそうです・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 777,600 円
参考市場価格: 756,000 円
申し訳ございませんが、只今品切れ中です。


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