ヴィクトリアン アンティークブラススケール


ヴィクトリアン末期のイギリス・バーミンガムで製作された当時もののスケール(天秤ばかり)です。
コレクターをうならせる高級骨董です。

重さを計る測量器具と言えば、身近なのは「バネばかり」。

どこのご家庭やオフィスでも、秤(はかり)の一つや二つはあるかとは思いますが、
このような「天秤ばかり」が置かれているお宅はそう多くはないでしょう。

いや、お肉屋さんや八百屋さんなど、今でも「秤」が必要な老舗のお店などでは、結構まだ使われていたりするのかな?
どちらにしても、歴史の変遷を感じさせてくれるアンティーク雑貨です。

ところで、なぜ「バネばかり」が普及し、「天秤ばかり」が姿を消してしまったのか、
皆さま、お考えになったことありますか?

筆者もそんな疑問など、考えたこともありませんでしたが、このスケールを見た瞬間、全てが理解できました。
ね、アンティークファンの方なら、共感していただけますよね。

そう、このスケールのデザイン、素敵すぎるのです・・。

何年経っても磨けば光る真鍮無垢のボディに、英国伝統のヴィクトリアン・スタイル。
台座には家具の高級材、マホガニー無垢が使われ、明らかに、庶民の所持品ではないことがわかります。

きっと当時、かなり高価だったことでしょう。
でも、ご想像通り、そんなに「秤」が高価である必要はないのでは・・。

バネの弾力で重さを測定する「バネばかり」であれば、ある意味コンパクトに作ることができます。
つまりデザインの自由度が高いという事ですね。
商業的に言えば、高価にも安価にも作ることができるということ。

一方、支点、力点、作用点、という「てこの原理」を利用した「天秤ばかり」は、
構造的に高度な立体デザインが必要になります。
それも「精度」という高いハードルを越えたうえでの立体デザインです。
となれば作るのに手間暇のかかることは想像に難くありません。
つまり、天秤ばかりは安く作りにくい、という事ですね。

もちろん構造や素材をある一定に整えれば比較的安価に作ることもできるでしょう。
でも「天秤ばかり」は実用器具であると同時に、その空間を飾るインテリアにもなります。
格式を重んじる家柄であればある程、粗末な「天秤ばかり」が置かれることなど、許されることではなかったはず。

とすれば、「天秤ばかり」はこのスケールのように、ますます機能性よりも装飾性を高めて行ったことが想像されます。

時を経て、天秤ばかりはデザインが良いものほど良品、悪いものは粗悪品、とみなされて、
結果、天秤ばかりはどんどん高価になり、安価なバネばかりの登場で、
その「秤」の確固たる地位はとってかわられた、というわけなのでしょう。
(あくまでイチ・アンティークファンの妄想ですので・・読み流して下さいね。)

ということで、歴史に見放された感のある当時のアンティークスケール。
逆にいえばその当時ものの品質の高さは保証付き、と言えるでしょう。

しかもこちらは、産業革命のころより、真鍮や銅を使った鋳造品の世界的な中心地だったイギリス・バーミンガム製。
その地で作られた最高級クラスのブラススケールです。

ヴィクトリアン調のシルエットは当時の息吹を今に伝えています。
時空を超えた永遠のデザイン性。
当時のスケールは、文字通り、デザインの「スケールが大きかった」という事でしょう。

実は今でも立派に実用が可能なお品です。
ぜひ、日々の計量にお役立ていただきながら、アンティーク上級者さまの「心の度量衡」にも・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 41,040 円
参考市場価格: 39,900 円
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