シルバープレート オールドヒップフラスコ


メイドインイングランド、シルバープレート&クリスタルボトル製の珍しいヒップフラスコです。

ご存じない方はいませんね。
その昔、英国紳士必携のアイテムでした。
ウイスキーなどを入れておく、平たい携帯ボトルです。

こちらは文字通り、”ヒップフラスコ”という、ジーンズなどのお尻のポケットに収まりやすそうなデザイン。
サイズはちょうど手のひらサイズです。
内容量的には120mlの小さな紙パック飲料くらいの容量イメージでしょうか。

今でもヒップフラスコといえば、アウトドアショップなどで”スキットル”(水筒)として販売されていますね。
でも、こちらは生活風習の違う100年前のもの。

ガラスボトルにシルバープレートケース、そしてレザーサポート、という、とても珍しい仕様です。

現代製のスキットルと言えば、ステンレスボトルが一般的。
でも、当時ステンレスはまだ普及してなかったですし、ステンレスはお酒の味を変えてしまうため、
アルコール飲料を入れる目的の容器には普通使われません。

当時、お酒を飲むためのヒップフラスコで、一般的だったのはピューター(錫/すず製)。
シルバー(銀)製ともなれば言わずもがな、価格が高価でしたが、
ピューターは比較的安価で加工が容易なため、他にもさまざまな日用品に重宝されていました。

ただピューターはやや剛性が低いため変形しやすく、使い続けていると凹んだりして見た目が悪くなります。
そこでアンティークの時代では高価なシルバーと安価なピューターとの中間クラスの素材として、
”シルバープレート”と呼ばれる銀メッキ品が、富裕層の間では流行します。

ベース材には主に剛性の高いニッケルシルバー(洋銀)を使用していたため、
見た目はシルバーと同等ながら価格は抑えられ、かつ実用性は銀製品以上。

しかも、アンティークの時代ではメッキ技術が現代ほど高くは無かったため、逆にメッキ層が厚く、
それゆえ、今でもアンティークのシルバープレートは高値で取引されています。

こちらのボトルケースに使われている素材こそが、そのアンティークの時代に作られたシルバープレート。
”E.P.N.S.”という刻印がされていますが、これは”Electro Plated Nickel Silver”の略で、
品質保証された一級のシルバープレート製品にはこの刻印を見ることができます。

ちなみに、こちらのボトル本体は珍しいガラスボトル製。
上半分はレザー(本革)で覆われていることでもお分かりの通り、保温性を高め、
極力お酒の味を変えないように、工夫が凝らされています。

実は、このヒップフラスコと同じオーナーが所有していたと思われる
シルバープレートのアンティークアイテムが同時に入荷しています。

そちらは1908年の刻印の入った、ヨットクラブからオーナーに送られたトロフィー。

・・これで、おおよそ想像がつきますね。
そう、こちらは当時、きっとヨット乗りだった富裕層の紳士が、
海上で「暖」を取るために身に着けていたヒップフラスコだったのでしょう。

まあ、全て想像の域を出るものではありませんが、空想をかきたてられるとても良いアンティークグッズです。

そういえば何だか、海や山がとてもよく似合う気がする、
レトロでホットなヒップフラスコです・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 8,640 円
参考市場価格: 8,400 円
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