アングロインディアン スーパーインレイ ケーキスタンド

19世紀終わりごろに製作されたとてもかわいらしいケーキスタンドです。
イギリス現地で高値の付いていた高級骨董品です。
英国現地ディーラーからの情報では、アングロインディアンAnglo Indianの工芸品ではないか、とのこと。
歴史の専門家ではないので詳しい説明は割愛いたしますが、
簡単に言うとアングロインディアンとは、イギリスの植民地統治が生んだ特殊な少数民族。
その工芸品とは彼らがはぐくんだ特殊な文化財です。
19世紀当時、このような遠い異国の地の工芸品を入手する事ができたのは、
間違いなく、それなりのお金持ちだったことでしょう。
そんな当時の高級民芸品ですが、その一方、現代的な視点でも素晴らしい高級骨董と思います。
無垢のマホガニー系ハードウッドを削りだして製作した構成ながら、すでに1世紀以上という歳月を経ていながらも、
目立った歪みを見せることなく、当時のままの端正なフォルムをキープし続けています。
無垢の家具という観点でもその製造品質はトップクラスです。
さらに、ご覧いただける通り、何ともかわいらしく緻密な「象嵌(インレイ)」入り。
気の遠くなるほどに手の込んだハンドメイド品です。
今までに様々な「象嵌」を見てきましたが、これほどのものは初めて・・。
そもそも「象嵌」とは、彫刻した木地に、彫刻の形にさまざまな材料をはめ込む古くからの装飾技法。
色の違う木地をはめ込む「木象嵌」は「寄木細工」とも呼ばれ、箱根細工などでも有名ですね。
貝殻などをはめ込む「螺鈿(らでん)細工」などは名前くらいは聞いたことがあるでしょうし、
金属をはめ込む金工象嵌は京都の京象嵌で名が知られています。
いずれも古くは庶民には縁遠かった高級工芸品でした。
でも、このケーキスタンドの象嵌って・・?
はめ込まれている白い素材はなんでしょう?
木ではなさそうですし、貝でもなさそう。
セラミックのようなものであれば作り方も想像できそうですが、もしこれが「象牙」だとしたら?
この小さな文様に一つ一つ、手彫りしてはめ込むパーツを作っていかなければならないので、
きっと1台製作するのに数カ月はかかったことでしょう。
一般的に象嵌は、シート状の素材を1面毎に、彫りこんだ溝に叩き込む作り方をするので、
見た目が細かいからといって、その分だけ莫大な時間がかかるというわけではありませんが、
なんだか、このケーキスタンドには、神秘的とも感じられるほどのオーラがあります。
もしかすると・・。
今となっては全ては想像の域を出ませんが、家具としての作りの良さは事実です、
無垢削り出しの構成で、この華奢な躯体ですが、反りや躯体の変形などもほとんどありませんよ。
きっちり動き、しっかりと接地します。
色艶も良い材料です。
現代ではまず復刻不可能な、「奇跡」のようなケーキスタンドと思います。
しかもその木肌は100年という時だけが作り上げることのできる“パテナ(古艶)”を身にまとって、
より一層輝きを増しています。
アンティーク上級者の方には、千載一遇のコレクションとしてお勧めいたします・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
69,120
円
参考市場価格:
67,200
円
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