ヴィクトリアン ターンオーバートップ マホガニー エンヴェロープティーテーブル

イギリス・ヴィクトリアン中期、1870年前後に製作された、フリップトップ式の収納つきティーテーブルです。
当時、富裕層のティーパーティなどで使われていた特注家具になります。
下半身の豪華なデザインに対して、天板がちょっと飾り気なさすぎ・・?
いえ、まず見どころはこの天板です。
関連業界の方なら溜息を洩らされるかと思いますが、これこそ銘木級の中南米産・スパニッシュマホガニー。
それも3cmはあろうかという厚みを持つ1m級のマホガニー大板。
もちろん無垢の1枚板です。
こんな巨木の用材、今ではどこを探してもありません。
ホンジュラス産マホガニークラスの50cm級の板材ですら数万円の値が付く現代。
現代において最高級マホガニー材といわれる、”ホンジュラス・マホガニー”が、
単なる一般材だった時代に、スパニッシュマホガニーは最高級と珍重された逸材です。
そのレベルの違いはご想像いただけるでしょうか。
この天板だけでも十数万の価値があっても不思議ではありません。
その繊維の目は詰み、木肌には華やかな赤みがあって、板目の木目も大変美しい。
磨けば磨くほど、年月を経れば経るほどに、赤銅色に輝くこの逸材は、
トップ面全体を淡い光に包みこんでいます。
さて、テーブルデザインはヴィクトリア期に流行した、クラシカルなフレンチスタイル。
ルイ15世Louis XVスタイルの影響を受けたブリティッシュデザインです。
その優雅なカブリオールレッグ(獣脚)のS字曲線と、
幕板を飾るスクロール文様のサーペンタイン(波型)なシルエットラインは
21世紀の「美的感覚」をもつ私たちさえも充分に魅了する、エイジレスな造形美だと思います。
しかも、幕板を飾るキャンバスには、当時の最高クラスの逸材、クロッチマホガニーの化粧張りが!
・・信じがたいほどのスーパー・クオリティです。
相当な技術を持った家具職人と相当な品質の材が出会って
初めてこの世に存在することのできた、究極のヴィクトリアンテーブルといえるのではないでしょうか。
こちらは天板を90度回転させ、天板のサイズを2倍に拡張させることのできる
ターンオーバートップのエクステンションテーブル。
別名、エンヴェロープテーブルとも呼ばれています。
エンヴェロープテーブルは、回転させたときにちょっとした収納スペースがあり、
白布などのリネンを入れておくことができます。
おそらく天板が飾り気のない真四角形状なのは、敷布をかけてディスプレイしていたからなのでしょう。
ちょっと深めの収納スペースなのも、茶器の収納などに役立てられていたのではないかと思われます。
貴族たちのティーパーティがしのばれます。
長い歳月を全く感じさせることのない、生き生きとした躍動感すら感じる、工芸品のようなテーブル。
まだまだその役目は終えることなど、私たちが生きている限りではなさそうです。
さらにそのブロンズに輝く、華やかなレッドマホガニーの木肌は、
150年という時が作り上げた“パテナ(古艶)”を身にまとって、より一層輝きを増しています。
現代ではまず復刻不可能な「奇跡」のような究極のティーテーブルといえるでしょう。
デニムがお勧めできない理由はどこにもありません・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
237,600
円
参考市場価格:
231,000
円
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LOCKON CO.,LTD.