ジョージアン ソリッドマホガニー Dシェイプサービングテーブル


英国家具の黄金期、今から220年前のジョージアンのテーブルです。
今やほとんど市場に出回ることのなくなってしまった、貴重な18世紀の逸品になります。

一見、武骨にも見えるほど装飾が少ないテーブルですが、これこそが18世紀後半のイギリス家具の特徴。

マホガニーが材料の主流だったこの時代は、上流階級でも装飾の控えめなオールドフレンチスタイルや、
あるいはモダンギリシャ様式などのデザインが主流で、一般の家具でもその影響のもと、
同様に家具デザインは簡素な傾向がありました。

この半円形をしたテーブルは“D-シェイプ”や“ハーフムーン”と呼ばれるスタイルで、
17世紀後半のジョージアンの頃、大変流行したデザインです。

こちらのスタイリングには、素人目に見ても、高度な製作技術の投入されている事がわかりますが、
装飾という面では、幕板の化粧張りや“ストリンギング”と呼ばれる「線象嵌」程度のシンプルなもの。

まさにこれこそ正真正銘、リアルタイムなジョージアンD-シェイプデザインなのです。

ちなみに、このテーブルは、もともとはジョージアンのひとつ前の時代、
すなわちクイーンアンの4本脚、円型テーブルからはじまっています。
ホールテーブルとして壁にくっつけるには、半円型のほうがベターなわけですから
生活様式に応じ、半裁のデザインが生まれたようです。
進化するべくして進化したテーブルといえますね。

その当時、このタイプのテーブルはカードテーブルの用途に多く使われていて、クイーンアンの時代とは逆に、
同サイズの“D-シェイプ”テーブルを2つ、背を突き合わせて並べて、円形にして使うケースもありました。

Dシェイプの背は、このように内になったり、外になったり。
だからこちらのテーブルもそうですが、背にも線象嵌が入れられ、人に見せ荒れる仕様となっているのでしょう。

後には、天板自体が2つ折りの状態で半円になっていて、広げて円形にするタイプのテーブルも考案されます。

その他、ハーフムーンテーブルにはさまざまなバリエーションが派生し、
それらのデザインの中から引き出し収納のついたコンソールテーブルなど、
現在に至る各種のホールテーブルのデザインに取り入れられていきました。

つまり、このDシェイプテーブルは、かなりテーブルの源流に近いデザインっていうこと。

まさに家具史の確かさ証明しているかのような、「歴史の生き証人」なのです・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 101,520 円
参考市場価格: 98,700 円
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