Two Drunkards / Oil Painting


デニムがおすすめする”アンティークインテリア”のオイルペインティング(油絵)です。

農民たちの酒場での1コマ、"Tavern scene(酒場での風景)"を描いた小振りなキャンバス画。
イギリス現地で完璧にレストアされた骨董的価値の高い風俗画(=日常生活を描いた絵画)になります。

こちらはイギリス中部、ノッティンガムNottinghamの絵画ディーラーより輸入したものになります。
ディーラー情報によれば、19世紀中ごろ、およそ150年ほど前に描かれた作品ということです。

以前にも、フランドル絵画をご紹介させていただいた中でご案内しましたが、
こちらは、ヨーロッパのコレクターなら知らない人はいない、有名なコレクションアート。

”Manner of David Teniers II ”(ダフィット・テニールス2世の作風)と呼ばれる有名な骨董画です。

ただ今まで、デニムとしてはあまり扱ってこなかったタイプの作品。
何故なら、どちらかといえばこちらの作品は、美術的な評価やデニムのようにインテリア的な評価をされる作品ではなく、
投機的な評価で取引される作品になりますので。

通常では高価のため、ちょっと手が出しくいです。

もちろん、あくまで根底には美術史的な評価があるので、投機的な評価だけの作品、という意味では決してないのですが、
そういう傾向が強い、ということ。

すなわち極端に言わせていただければ、骨董絵画として価値が高くなっているのか、低くなっているのか、などと、
あたかも株の取引でもしているかのように、その人気や価値は相場で決まるタイプの作品、といえばわかりやすいかと思います。

実際、扱っていたイギリスの絵画ディーラーも、そのお店の富裕層のお客様向けのサービスなのでしょうけど、
投資したお金に対して利回りがいくら、などと、あたかも金融商品などのように骨董絵画の数字をはじいていて、
資産運用を考えるうえで、アンティーク絵画はとても賢い選択の一つです、というようなことまでアピールしているのです。

まあ、確かにそれも扱う作品に信頼がおけるからこそ、いえることなので、逆に作品に対する安心感はあるのですが、
インテリアとしておすすめしているデニムでは・・ちょっと違和感がありますよね。
なので、この手の作品は今まであまり買い付けてはいませんでした。

でも、そうはいっても、やはり破格なお値段で見つけてしまえば、ご紹介もさせていただきたくなるもの。

アンティーク上級者の方ならお分かりになるかと思いますが、骨董絵画をその筋のプロフェッショナルがフルレストアしたら、
一体、いかほどの費用が必要になるか、
場合によっては、こちらの作品の価格を超えてしまうことだってあり得なくはないと思います。
う〜ん、その点だけでも、これはお得。

19世紀のManner of David Teniers IIのコレクションが、レストア済みでこの価格なら、
確かにデニムでもぜひ、アンティークファンのお客様にご案内させていただく価値はあるな、と。

小振りでちょっとインパクトのある作風も、お部屋のインテリアの良いスパイスにもなると思いますし。

ということで、はるばる海を越えて、デニムのもとへやってきた、というわけです。

前置きが長くなってしまいましたが、こちらの作品につきまして、前述のとおり、
”フランドル”の画家、ダフィット・テニールス2世David Teniers II(1610-1690)の作風を模写した作品になります。
※フランドルとは、現オランダ南部、ベルギー西部、フランス北部にかけての地域です。

ダフィット・テニールス2世は一般的には、
ダフィット・テニールス(子)David Teniers the Youngerと表記されることの方が多いです。

1世はもちろん、ダフィット・テニールス(父)David Teniers the elder(1582-1649)で、やはり著名な画家。
父は、かのバロック絵画の巨匠ルーベンスに師事していたため、
子もまた父を通してルーベンスの影響を受けていると言われています。

テニールス(子)はスペイン領ネーデルラント総督に召し抱えられ、宮廷画家として、生涯公務に従事していた、ということです。
彼の代表作はルーブルやエルミタージュといった第一級の国立美術館クラスに現在も所蔵されています。

ちなみにテニールス(子)の息子、フィット・テニールス3世David Teniers V、孫の4世David Teniers Wもまた、著名な画家です。

こちらの作品は、テニールス(子)がまだ若いころに描いた風俗画、”Two Drunkards”をアレンジしています。

テニールス(子)のこの一連の酒場シーンの作品は、とても人気が高く、
かの世界3大オークションハウスのクリスティーズやサザビーズでも、Mannner、Follower、Circle を問わずひっぱりだこ。

何故って、何といっても、かつてのフランス王家、
ブルボン朝のマリー・キャロラインMarie Caroline侯爵夫人(1798-1870)のコレクションだっただけあって、
ある意味では、アンティークのブランド品と言っても良いくらいですから、ね。

貴族クラスと肩を並べたいと思っている富裕層には、美術的価値うんぬんよりも、
とにかく箔をつけるために欲しくてほしくてたまらない、といったところなのでしょう。

ところで、マリー・キャロラインMarie Caroline侯爵夫人って?

日本ではあまり知っている人も少ないのでは、と思いますが、当時のナポリ公国の王妃であり、
かのマリー・アントワネットの妹です。

かつてヨーロッパ全土を支配していたといっても良いほどのハプスブルグ家と、
肩を並べるほどのブルボン家の一国の王妃のコレクションなわけですから、それはもうコレクションというよりも
「財宝」、「とか「国宝」と呼ぶべきなのでしょう。

フランス革命でブルボン家が失脚した後、子孫たちにより、彼女の収集品は売却されたそうです。
その中の一つに、このテニールス(子)の酒場シーンの作品があったことで、ブランド化してしまったのでしょう。

クリスティーズのデータでは、テニールス(子)のオリジナル作品で845,000 USD(アメリカドル)、
Mannnerの作品で約4,500 USDほどの値がついていました。
作品により相場は変わると思いますので、この価格については何とも言えませんが、実績値です。

まあ、現実的なお話ばかりですが、18世紀の空気感が身近に感じられる秀作で、額装の質も一級品、
こんなスーパーアンティークアートが、このようなプライスで入手できるのですから、
ぜひ、アンティーク上級者の方にはご検討いただきたい、と思いました。

きっとアンティークな空間のアクセントとして、お気に召していただけるインテリア、と
デニムでは確信しております・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 63,720 円
参考市場価格: 61,950 円
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