Ruins in the Scottish Highlands / Oil Painting

デニムがおすすめする”アンティークインテリア”のオイルペインティング(油彩画)です。
今から150年以上前、19世紀中盤、スコットランドのハイランドシーンと思われるとても古い風景画です。
重厚感たっぷりのギルティングフレームに収められた、スケール感たっぷりのランドスケープ。
あたかも大きな”ウォール・プラーク”(絵付けされた壁掛けの陶磁器)のような印象を受ける、
インテリア性の高いアンティークアートになります。
こちらはイングランド北東部、サンダーランドSunderlandのアンティークディーラーより、
デニムが直接入手いたしました。
こちらのディーラーはアンティークアート専門というわけではありませんが、
地元に多くの入手ルートを持つ老舗のアンティークディーラーで、経験が豊富で、鑑定眼も高い。
高価な価値ある作品のクオリティには定評があり、安心して信頼いただける入手元と思います。
そのディーラー情報によれば、前所有者情報については残念ながら不明。
ただ、入手元は現地のアートオークション経由とのことですので、普通に考えれば、
地元のプライベートコレクションだったものが、他の絵画ディーラーより持ち込まれたものと思います。
とはいっても、これほどのインパクトのあるアンティークアートですから、
それなりの邸宅で所有されていたもの、あるいは施設や企業などで飾られていたと考えなければ不自然。
きっと、もともとは裕福なアンティークアートのコレクターが、
オールドフレンチなクラシック家具にふさわしいインテリアとして所有していた、
そんなプライベートコレクションだったのではないか、などと想像しております。
確かに、こちらの作品・・背面の状態からして後年のリフレームではなさそうなのですが、
マスタークラスの作家と思われるほどの、高価そうな天然木無垢ベースのゴールドギルトウッドフレームで額装。
ナショナルギャラリーで展示されるような、高級バロック調の額縁でフレーミングされています。
量産されたプレス型の「薄っぺら」なフレームなどとは次元の違う存在感です。
美術品として、適切に確かな評価を受けていたという証しでしょう、
確かに「格」の高さを感じるアンティークアートです。
購入には慎重になりがちなアンティーク絵画ですが、こちらの作品に関しては、
一級のアーティストによる「本物」のオーラが、購入に一切の躊躇をさせませんでした。
ただし、作者につきましては不詳。
とはいっても、アンティークアートの収集家が好みそうな、「お宝」の雰囲気が強く漂っています。
扱いディーラーによれば、19世紀の著名なドイツ人アーティスト、
”アウグスト・ベッカーAugust Becker (18211887) ”による作品ではないかと指摘しています。
アウグスト・ベッカーといえば、アンティークアートコレクターたちの中では有名な
ドイツ出身のランドスケープぺインター。
主にヨーロッパの高地を中心に旅をして、ハイランドシーンの作品を後年に多く残した人気作家です。
もともとヨーロッパのコレクターたちの間では高地の風景画を好む傾向がありましたが、
特にベッカーの作品では、高山の連なるロケーションでの作品で際立って人気が高く、
アートオークションなどでは高値がついています。
ベッカーに関しては、多くのバイオグラフィ的な情報が存在しますので、
ここでは概略のみ触れさせていただきますが、彼はドイツ南部の小都市、ダルムシュタットDarmstadtの出身です。
若いころ、彼はダルムシュタットに移り住んでいた風景画家、
ヨハン・ハインリッヒJohann Heinrich Schilbach (1798-1851)に師事し、彼の影響を強く受けたようです。
師のヨハン・ハインリッヒは、ローマでイタリアの風景画を学んだ人物。
イタリア美術の自由なスタイルに影響を受け、写実主義から自然主義的な作風を確立し、
一般には、19世紀ドイツ・ロマン主義アーティストの一人として知られています。
ベッカーが20代前半のころ、ヨーロッパ各地へ修行の旅に出ていますが、
それは師のローマへの修行の旅が念頭にあった、と考えるのが自然なことではないかと思います。
ベッカーは1844年よりノルウェー 、スイス、チロル、およびスコットランドへと創作の旅に出ます。
すでにそのころには名の知られた画家になっていましたので、国費による遊学だったのではと思われます。
そのころの作品が後年に多く残されていますし、その期間中、英国では、幼い女性王族に
家庭教師までしたということですから、個人的な旅行でなかったことは明らかです。
若くしてベッカーはすでにドイツ美術界を代表する人物にまで成長していた、ということになります。
尚、ベッカーに関する情報は、ウィキペディアをはじめ、様々な美術サイトでも、多くの情報がヒットしますので、
良かったらご覧になってみてくださいね。
19世紀ドイツ・ロマン派のランドスケープぺインターの代表的な一人になるであろう、アウグスト・ベッカー。
彼の若き日を知ることのできる、貴重な作品ではないかと思います。
そうした観点から、お安くはない作品ですが、かといって割高では決してありません。
相場から見て、順当以下な価格ではないかと思います。
むしろ、現在のアンティーク絵画としての人気を考えると、将来的な資産価値として
割安と思える時が来るのでは、とさえ思われます。
間違いなく歴史に名を残した19世紀のオールドマイスター作と思われる一里塚です。
ぜひアンティークファンの方のお手元に・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
118,800
円
参考市場価格:
115,500
円
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