オールドヴィクトリアンチェア

今から約140年前、19世紀半ばのイギリスで製作された、
通称“バルーンバック”と呼ばれるヴィクトリアン様式のロココ風チェアです。
※この椅子は、5脚セットで入荷いたしました。
何だか、時がとまっているかのような、優雅なプロポーションですね・・。
ところで、「19世紀半ば」とは家具産業にとって大きな発展があった時代のようです。
1851年に初めてロンドンで国際博覧会が開かれましたが、その博覧会が絶大な人気で、
その後5年前後の間隔で、パリ、ウィーン、フィラデルフィア、シドニー等、
あっという間に世界各国に博覧会が広まっていきました。
それまで家具業界は、大量生産への機械化、という点に業界の目が向いていましたが
その博覧会でさまざまな家具が紹介されると、そのデザイン性に大きく注目が集まり、
それ以来、家具のデザインが格段に進化していくことになります。
例えば1862年に行われたロンドンの国際博覧会では日本のさまざまな商品が紹介されて、
家具業界も含め「日本趣味」というブームが起こったりしたのは、そんな進化の1ステージといえますね。
ただ、デザイン性に注目が集まった初期の頃には、逆にイギリスなど、
伝統のデザイン様式があった地域では、逆にさまざまな折衷様式が登場し、
進化というよりも混乱を招いていきます。
すなわちヴィクトリア期では19世紀半ばを境に、それ以前はヴィクトリア女王時代の正統なヴィクトリアンデザイン、
それ以降は、古い様式や新しい様式が共存した新しいヴィクトリアンデザイン、ということができると思います。
・・余談がちょっと長くなりましたが、背が気球のような形をした、この“バルーンバック”と呼ばれるデザインは
フランスロココの影響を受けてヴィクトリア期前期に作られ、
19世紀半ば以降に流行した、正統なヴィクトリアンのチェアになります。
つまりこの椅子は・・バルーンバックが誕生し、その普及の時代につくられた、
まさにリアルタイムのサロンチェアだったんですね・・。
リバイバル(復刻)などではない、正統なヴィクトリアンのバルーンバックチェア・・。
何か、ちょっと感動的ではありませんか・・?
(Buyer/YM)
価格(税込):
30,000
円
参考市場価格:
30,000
円
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LOCKON CO.,LTD.