スーパークオリティ アーリージョージアン キューバンマホガニー ドロップリーフテーブル


何と!今から3世紀前のアーリー・ジョージアン製!
しかも幻のキューバンマホガニー総無垢で、天板は一枚板!!

最高級クラスのスーパーアンティークが入荷いたしました。
英国家具の黄金期、ジョージアン初期のドロップリーフテーブル、通称“ゲートレッグ”テーブルです。
ディーラー情報によれば、18世紀初頭、今から300年前に作られたものになります。

・・アンティーク業界で、アーリー・ジョージアンといえば、一般に1714年から1760年の期間をさします。
ジョージ1世(1714-1727)と2世(1727-1760)が在位していた治世下で、
こちらは初期も初期、ジョージ1世の時代に作られたテーブルと英国で鑑定されています。

ちなみにジョージ3世(1760-1820)の時代を(ミッド)ジョージアン、
ジョージ4世(1820-1830)からウィリアム4世(1830-1837)にかけての時代をレイトジョージアンと呼んでいます。

ジョージ1世の時代は、家具にマホガニーを使うことが流行し始めた時代。
デザインは先代のクイーンアン(アン女王1707-1714)の時代のデザインをそのままを継承していたようですが、
素材の流行はウォルナットから、植民地より流入してきた高品質なマホガニー材へと、
人気の移行が進んでいました。

ここで、ちょっと注意が必要なのは、そもそも、1720年当時の家具というのは、
現代の感覚の「家具」とは、全く異質なものであること。
家具は王侯貴族のぜいたく品で、当然、家具の量産化も始まっていない頃ですし、
デザインと製造を合理化させたトーマス・チッペンデールすら、まだ世に登場していない時代だったのです。

部品を専門に製作する挽物師や指物師、彫刻師、などといった家具産業としての専門職は登場していたようですが、
基本的にはすべて、1つ1つ考えながら手作りで家具を作り上げていた時代。
つまり家具はその身分と用途に合わせ作られた1点もので、
王侯貴族はお抱えの家具職人が最新の家具を製作していました。
一方、中産階級(ブルジョアジー)のお金持ちは、都市部にある家具工房に依頼して、
宮廷家具に似せた流行の家具を作らせていました。

基本的に一般に流通している「アンティーク家具」というのは、主に後者、
つまりこの中産階級のために作られた、その時代最新の家具をさすことが多いのですが、
初期のころの中産階級の家具というのは数が非常に少なく、また宮廷クラスの家具とも区別がつきにくいので、
一般にアーリージョージアンのアンティーク家具が一般のアンティークマーケットに出てくることはめったにありません。

そういった事情を考慮していただければ、このテーブルの貴重さはお分かりいただけるのではないかと思います。

ちなみに、当時の一般庶民、いわゆる小作人たちの家具は?
・・といえば、田舎の村の大工が作っていたそうです。

材料は軟質で、製作技術も低く、デザインも当時にすれば時代遅れだったものが多かったようで、
現存しているものはブルジョアジーの高級家具よりもさらに少ないです。
逆に、その当時の家具が今残っていれば、その希少性から高級家具以上の値がつくかもしれませんけど、ね。

さて、こちらのテーブルについて。
希少性が高いことはお分かりになられたかと思いますが、価値が高いのはレアなためだけではありません。
家具としての歴史性にも非常に注目されます。

まず、18世紀後半の産業革命以前、
つまり家具が「家具産業」として工業化される大きなターニングポイントが1720年ごろですから、
こちらの家具がちょうどその分岐点で製作されていること。

近代化以前の家具、すなわち、ほとんど美術品と同じように製作技術が極まっていった時代に作られたものですから、
そんな時代を背景にした家具の、品質の高さについては全く申し分ありません。

こちらの天板に施された彫刻を見れば、一目瞭然。
あたかも絵画の宗教画のような”アダムとイブ”の描写です。
これは「家具師」が製作したものではなく、「彫刻師」が創作したものであることは明らかでしょう。

当時はまだ”ダイニングテーブル”という家具そのものが存在していなかった時代ですので、
天板が凸凹していて使いやすい使いにくい、などという機能的な発想は2次的な(商業的な)もので、
製作者のポリシーが第一、デザイン性は機能性に優先されていたのだと思います。

きっとテーブルの広い天板面は、アーティストにとってはキャンバス以外の何物でもなかったのでしょうね。
美術品と呼ぶにふさわしい仕上がりです。

また一方で、1710年から1720年ごろに作られた家具のデザインは、
ジョージアンという「英国家具の黄金期」と呼ばれている時代の中でも、
特に「もっとも輝かしい時代」のデザインと言われています。

これは1740年以降に作られた現代の家具のルーツとなる良質な家具の、
さらにそれらの家具のマザーモデルと言われているからです。

例えばこちらのテーブル。
そのテーブルデザインは、ピュアな”クイーンアン”様式。

構造自体は、ジョージアン期に流行した、4本足のゲートレッグ型の折り畳み構造で、
スタンダードといえるものですが・・チッペンデール以前のクイーンアンデザインなのです。

後年、チッペンデールをはじめとして、クイーンアンスタイルは様々な様式デザインに取り入れられるようになりましたが、
こちらはクイーンアンの時代(ジョージ1世の時代はまだクイーンアンデザインが主流だった)のクイーンアンデザインです。

脚の付け根にアカンサスリーフを伴ったローレリーフ(浅彫り)、
そして”パッドフット”型の「猫足」の脚先にも、同様にアカンサスのレリーフを呼応させた生粋のロココ様式・・。

「本物」中の「本物」です。

また素材品質の高さについては多くを語る必要はないでしょう。
マホガニーといえば家具の高級材と言われていますが、マホガニーにも様々な銘柄があって、
そのトップに君臨するのが、”ジャマイカンウッド”と”キューバンマホガニー”。
いずれも稀代の銘木と言われている逸材です。

現代で最高級材と言われているホンジュラスマホガニーが、
「あまり良くない」と言われていた時代の最高品質ですから、次元そのものが違います。

こちらのテーブルの天板、これだけ大きな面積を、そのキューバンマホガニーの一枚板・3枚継で構成しています。
信じられますか?

今では入手困難な材料、南洋系のマホガニーですら、これほどのサイズ、1枚○○万円はすると思います。
しかも無垢で、3世紀もの歳月が経過しているのに変形はほんの誤差の範囲内、という逸材のマホガニーです。

脚もかなり細くシェイプされていますが、ご覧のように未だに端正なラインをキープしています。
色つやの違いを見れば明らかですが、かつての植民地産の上級マホガニーであることはまず疑いはありません。

日本でいえば江戸時代前期にあたるころの家具でしょうか、
それでいて、このコンディションです。

300年という数々の歴史の大波を何事もなかったように乗り越えてきたこのテーブル、
正に「人類の文化遺産」、博物館級のアンティークと断言させていただきます・・。

(Buyer/SD)



価格(税込): 432,000 円
参考市場価格: 420,000 円
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