River Landscape with Cows / Oil Painting

デニムがおすすめする”アンティークインテリア”のオイルペインティング(油絵)です。
今から180年近く前! 19世紀前半、とても古い時代に描かれたランドスケープ(風景画)になります。
・・フランス、パリ郊外の都市、”フォンテーヌブロー”。
パリジャンの週末の余暇地として有名なエリアです。
ここには、ルイ6世からナポレオン3世に至るまでの700年間、
歴代のフランス王34人が愛した、有名な”フォンテーヌブロー城”があります。
そして城の周囲には、彼ら王族の狩猟地だった、広大な”フォンテーヌブローの森”が広がっています。
1820年代、この”フォンテーヌブローの森”を風景画の画題として着目した画家たちがいました。
スタマニ・ブルガリ、コロー、カリュエル・ダリエー、エドゥアール・ベリタニら・・、
すでに名の知れた画家たちでした。
彼らはフォンテーヌブローの森に隣接する”バルビゾン村”に居住し、風景画や農民画を写実的に創作。
そして彼らのその地での風景画はサロンへも出展されはじめ、次第に注目を集めていきます。
彼らこそ、のちのバルビゾン派の先駆者たちでした。
バルビゾン派(cole de Barbizon)とは、美術史的にいえば、1830年から1870年頃にかけて、
フランスで発生した絵画の一派です。
その当時の有名なバルビゾン派の画家といえば、言うまでもなく ”ジャン=フランソワ・ミレーJean-Franois Millet”。
オルセー美術館に所蔵されている、1857年の作品、ミレーの「落穂拾い(Des glaneuses)」 などは、
絵画に興味のない方でも知らない人はまずいないでしょう。
ちょっと専門的なお話になりますが、19世紀に入ると芸術分野において自然主義の風潮が起こります。
つまりそれまでの伝統的な風景画では、アトリエでの画面構成を重視し、聖書や神話など
宗教的、歴史的な画題や理想化された風景を描いていたのに対し、あらたな自然主義という風潮では
野外での自然観察を重視し、それまで画題になり得なかったフランス国内の森や渓谷、田園風景など、
自然な風景画や農民画を写実的に描くようなトレンドが芽生え始めてきたのです。
バルビゾン派の有名な画家は、先に述べたミレー以外にも、コロー、テオドール・ルソー、
トロワイヨン、ディアズ、デュプレ、ドービニーなどビッグネームが軒を並べていて、
この中心的存在の7人は、「バルビゾンの七星」などとも呼ばれているそうです。
バルビゾン派の全盛期は1830年から50年代。
こちらの作品はまさにそんなバルビゾン派全盛期のど真ん中、「1838年」に描かれた作品です。
作風は典型的なバルビゾン派(cole de Barbizon)のもの。
というよりも、ジャン=バティスト・カミーユ・コローJean-Baptiste Camille Corot(1796-1875)の画風に近いです。
ただし作者は不明。
作品の左下には、製作年と思われる4桁の数字「1838」と”Lucie”?と読める作者のサインが入っています。
入手したディーラー情報によれば、前所有者はコローの弟子の作品、ということで所有していたそうです。
弟子の話が本当かどうかは別にしても、当時のバルビゾン村に居住した
若いフランス人画家の作品には違いないのではないか、ということです。
この作品の題材は、当時ほとんど描かれることのなかった、最下層の農民(牛飼い)。
確かに、既存の常識を打ち壊すほどの若いエネルギーに満ちていなければ、
決して作画の題材として、その当時、選ばれることはなかったでしょう。
こちらの作品は、イングランド中部ウェスト・ミッドランズ州のアンティーク絵画ディーラーより入手しました。
出所情報は、イギリス人が所有していたフランス・バルビゾン派のプライベートコレクション(個人収集品)の放出品とのこと。
アンティーク絵画専門ディーラーが個人収集家のプライベートコレクションを入手し、
その後、そのディーラーより直接、デニムがこちらの作品を買い取りました。
ディーラーは、高級骨董とされる重要なアンティーク絵画を専門に扱う信頼のおけるアートディーラーです。
製作年が記載されたバルビゾン派の画家のオリジナル作品(肉筆)として、
安心してお求めいただければと思います。
もちろんサインや年号など、あとからでも書き加えることが可能なので、ディーラー情報を信じるしかありませんが、
作品そのものが、充分当時ものであることを信じるに足るほどのアンティーク絵画、と
デニムの「目利き」を信用いただければと思います。
日本でいえば江戸末期のものということになるでしょうか。
いずれにしても、2世紀近く経過しているとても古い作品です。
メインにもアクセントにもできるジャストサイズで、
インテリアのディスプレイにも、アレンジはしやすい作品と思います。
19世紀の素敵な「フォンテーヌブローの森」を、ぜひエントランスに、書斎に、リビングに・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
113,400
円
参考市場価格:
110,250
円
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LOCKON CO.,LTD.