エドワーディアン ソリッドマホガニー コーチングチェア


今から100年以上前、20世紀初頭、まだヴィクトリアンの時代を色濃く残す、
エドワーディアン期(1901〜1910年)のイギリスで製作された、コーチ・チェアです。

おそらく引き継がれてきたオーナー間でしっかりと製作年情報が引き継がれてきたのでしょう、
時代は1900年代、ヴィクトリア女王の次の王のエドワード7世の時代に作られたもの、
というピンポイントな情報が入ってまいりました。

ただ、家具史的に見ると、ヴィクトリアン末期からエドワーディアン期にかけては、
クイーンアンやチッペンデールのスタイルを模倣した量産品が多く出回り、
一般的には粗悪品が多く生産された時期と言われています。

もちろん長い家具の歴史をもつ、家具先進国イギリスですから、
その時期の家具はすべて粗悪品かというとそういうわけではなく、優良な家具も多数生み出されていて、
このチェアにはそんな、昔ながらの良質な家具の血統がしっかりと受け継がれています。

また19世紀以前、当時、チェアは芸術性を表現するための1つのキャンバスでもありました。
製作者が、自身のスピリットを込めて、自己表現している芸術性のある作品だったのです。

まさにこちらのチェアは、その当時の時代性を残した一種の芸術作品といっても良いでしょう。
是非ディティールをひとつひとつご覧頂きたいと思います。

ヴィクトリアンに流行したロクロ状(回転する木材に刃物をあてて削る製法からこう呼ばれました)の”ターンドレッグ”、
そして座る人の背を包み込むような“ウィングバック”(翼があるように見える背)のフォルム、
「盾形」のシェイプラインを持つ座枠形状、
”ボール&クロウ”(珠をつかむ獣脚)をアレンジした当時流行のフットスタイルなどなど・・。

一つ一つのデザインは当時流行したメジャーなスタイルですが、
それらを、リラックスできる小ぶりなコーチチェアとして、1つにまとめてパッケージングしたチェアというのは、
長年チェアを見続けてきたデニムでも、初めて見ました。

このような作品ができるんだ、と感銘を受けたと同時に、とても珍しいチェアと思いました。

さらにそれらのデザインを1世紀もの間、端正に保ち続けている設計精度の高さと正確な製作技術。
もちろん、アンティークマホガニーの素材品質の高さは言うまでもありませんが、
歴史ある匠クラスの家具工房で製作されたことは、ほぼ間違いないでしょう。

また、華奢ながらしっかりとした剛性感と、包み込まれるような着座感、と
座り心地にも十分に配慮されています。

これほどのチェアですので、デニムでも、お張替えの生地は厳選してセレクトしました。
イギリス・サンダーソンの華やかながら清潔感のあるファブリックが、
美しいプロポーションを更に引き立てたものと自負しています。

ルックス・実用性・素材品質・アンティークとしてのプレミアム性。
それらすべてが揃った非常に稀有なチェアといっても過言ではありません。

ぜひ、本物を知るアンティーク上級者の方に堪能していただきたいと思います・・。

(Buyer/SD)



価格(税込): 97,200 円
参考市場価格: 94,500 円
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