The Avenue / Oil Painting


デニムがおすすめする”アンティークインテリア”のオイルペインティング(油絵)です。

あたかもベルギーの巨匠、”ポール・デルヴォーPaul Delvaux”(Belgium 1897-1994)の作品ように
強いパースのついた「一点透視」の「遠近法」の背景の中に、シュールな被写体を描写。

インテリア性を楽しむアンティーク絵画、というよりも、
かなりコアな美術マニアの方に鑑賞いただきたいイギリスのランドスケープです。

もちろんアンティークファンの方のご期待にも十分応えられる、
ヴィクトリアン調の額装に収められた素敵な風景画になります。

作者はイギリス人ペインター、”ジョン・ウェストールJohn Westall " (19th -20th C) 。
イギリスのカントリーシーンやタウンシーンなどで優良な作品を多く残しているアーティストです。

イギリスのアンティーク絵画に詳しい方であれば、その名を知る人も多いのではないかと思います。
ジョン・ウェストールは英国現地では、19世紀に活躍した風景画家として、広く認知されています。

彼は職業的なオイルペインターだったものと思われ、欧米のファインアートオークションでは、
アンティーク絵画として、彼の作品をいまでも相当数、目にする事が出来ます。

作品数が多いせいか、価格相場にはばらつきはありますが、いずれも取引が成立し、
19世紀の著名な人気作家の一人として数えても良さそうです。

職人コメント欄に、作品情報を掲載させていただきましたが、
おおよそイギリス・ポンドベースで£400〜600ほどの見積もりがつけられています。
※現在1ポンド=約140円

いろいろな彼の作品を見てみましたが、イギリスの古典スタイルを踏襲したナチュラルな作風で、
確かにくせのない、万人に好感の持たれそうな作風ですので、
アンティークアートとして、これからもさらに評価が上がってくる可能性は十分にあると思います。

彼自身については、バイオグラフィー的な情報は入手できなかったので詳細は不明ですが、
欧米のアートサイトなどでは、19世紀のブリティッシュアーティストとして、
一般に名のあげられる、ランドスケープペインターと紹介されています。

ただ、実際に彼の作品を追っていくと、確かに風景画が多いのですが、冒頭に申し上げたように
そこには必ずと言っていいほど、強い遠近法を印象付ける作品となっています。

それも「一点透視図法」と呼ばれる、水平線上のある1点に収束する「消失点」を強調した描写を
自身の作風としているかのように思われます。

前述しましたベルギーのシュールレアリスト、デルヴォーの作品も1点の消失点に集約する背景を特徴としていますが、
デルヴォーがそのシュールな作風を、その背景の中に登場する人物や物に求めているのに対し、
こちらのウェストールの作品は、遠近法自体に、少しつじつまの合わないシュール性があります。

一見アンティークインテリアにふさわしい、イギリス画派のクラシカルな作風ながら、
芸術家としては、非常に前衛的な人物であったことがうかがえます。

こちらはイングランド南西部、サイレンセスターCirencesterのアンティーク絵画ディーラーより、
デニムが直接入手いたしました。

出所情報は不明ですが、直近では一般的なファインアートオークションなどで流通していた作品のようです。
ただ、背面には1990年にレストアされた時のラベルがしっかりと残っていることからもお分かりのように、
イギリス人コレクターのプライベートコレクションの放出品、と言うよりも、
どこか公的な施設で所蔵されていて、その施設から売りに出された、といった感じです。

それなりにサイズ感もありますので、もともとは学校や商業施設などに飾られていたものだったのかもしれません。

作品につきましては、何よりもまず、ルネサンス調のギルティングフレームがすばらしい。
ゴージャスかつ、品格あふれる印象で、公式な場でのインテリアとしてふさわしい雰囲気と思います。

その中世イギリスをほうふつとさせる”オークリーフ”デザインは、
遠望する英国ゴシック建築の教会とも相性がとても良く、作品を引き立てているようにさえも見えます。

作品につきましては、右下にサインがあり、'J. Westall, 1901 'とあります。
絵画ディーラーによれば19世紀に活躍したランドスケープペインター、
”ジョン・ウェストールJohn Westall " でほぼ間違いないであろう、ということです。

確かに他のウェストールの作風と共通点があるように思われますし、
フレームの時代的な風合いから見ても100年以上は経過しているように思われますので、
ディーラー情報は理にかなった鑑定でしょう。

ただ、ウェストールの作品の中でも、こちらは最も遠近法を強調した作品の一つ。
しかも、19世紀末ごろの制作が多い彼の作品にあって、こちらは最も後年に描かれたと思われる1901年作。

ランドスケープぺインターとして、こちらはその生涯最後に近い頃の作品、といえそうです・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 81,000 円
参考市場価格: 78,750 円
申し訳ございませんが、只今品切れ中です。


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