JOHN ROUND & SON タイガーオーク デスクトップミニキャビネット

イギリス1900年代、エドワーディアンの時代に製作された、見事なタイガーオークのデスクトップキャビネットです。
アンティークコレクションとして有名な、JOHN ROUND & SON LTD社製の高級骨董になります。
まさに「虎斑杢(とらふもく)」・・と、言わんばかりに美しい、タイガーオークの杢です。
光にかざすと、あたかも「蛍」が飛んでいるかのようにきらきらと輝く、
良質なオーク材だけに見られる独特の杢目。
虎の縞模様のような「斑(ふ)」を見せることで、イギリスではタイガーオークTiger Oakなどと呼ばれています。
でも、よーく、ご覧になってください。
この虎斑杢、すべて同じ向きに流れていませんか?
左下から右上へ。
もちろん虎斑は「指紋」のようなものですから、同じ模様など2つとありません。
それがデザインのように同じようなパターンであしらわれているということは・・。
そう、似たようなパターンで「斑(ふ)」を見せている部分だけを木取りして、使っているのです。
いわゆる「化粧張り」といって、木を薄くスライスすれば、同じパターンを持つ杢目を何枚も
切り出すことはできてしまいますが、こちらは正真正銘の総無垢製。
大量の柾目のオーク材の中から、厳選した部分のみを切り出して製作しているのです。
ご想像通り、このようなお品は量産ができるものではありません。
※柾目(まさめ)とは、木取りの方向のこと。
板目に比べて反りにくく、品質が維持しやすい反面、1本の木から切りだせる量が少ない。
さらに、中の引出しには、家具の最高級材、柾目のマホガニー無垢板で内側を覆う、
というこだわりよう。
見えないところにまで徹底的にこだわっています。
しかも!
デコレーションに使われている装飾だけではなく、丁番や取っ手などの金具類からねじ一本にいたるまで、
すべてがシルバープレート(純銀めっき)製!!
とにかく、ただ「最高級であること」、だけを目指して作られたとしか考えられません。
贅沢、という言葉すら陳腐です。
「生産効率」などという言葉はまだ存在してはいなかった時代だったのでしょうね。
本当に気が遠くなりそうです。
実際、天板中央には、プレゼンテーションプレートが添えられていて、
こちらのキャビネットが何らかの記念品としてつくられたものであることがわかります。
当然、受注生産品だったことでしょう。
一つ一つ、ハンドメイドで丁寧に製作された一点ものの高級品だったはずです。
安物であるわけはありません。
何の贈り物?
当時のイギリスの会社名も入っていますし、送られた人の名前もあります。
なので、大体の想像はつきますが・・あまり詮索するのはよしておきましょう。
アンティークファンの皆様のお楽しみを減らしてしまいそうですから。
一言だけ言わせていただければ、おそらくは業績を上げた幹部クラスに送られた永続記念品あたりでしょう。
社名が製鉄所のようにも読めますので、テクニカルマスターのような人あてだったのかもしれません。
それよりも正面右下の金具に入る小さな「刻印」に注目してください。
”JR & S S”とあります。
これは”JOHN ROUND & SON LTD”社製の”Silver Plate”であることを表しています。
JR & Sといえば、純銀メッキのメッカ、英国シェフィールドのシルバーメーカー。
JR & Sの銀食器は、紛れもなくアンティークファン垂涎の高級コレクションアイテムです。
おそらくこちらは、JR & Sが自社の金具を提供して、系列の家具工房あたりに作らせた商品だったのでしょう。
作りの良さで、その家具工房のクラスも想像ができます。
一世紀以上も経過して、一切の歪みを見せないその作りは、驚くべき品質、製作技術です。
多分、こちらはティーキャディなどの茶器ではなかったかと思われますが、
当時、高級品だった茶器の中でも最高級の品だったことには、疑いの余地はありません。
いずれにしても、当時世界最高の家具の先進国だったイギリスにおいて、その最高クラスの家具工房が
最高クラスのシルバーメーカーと組んで、ハンドメイドで製作した究極の一点もの、
それがこちらのミニキャビネット、というわけです。
本当にすごすぎる逸品です。
このようなお品をデニムがお勧めできない理由はありますか・・?
(Buyer/SD)
価格(税込):
81,000
円
参考市場価格:
78,750
円
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LOCKON CO.,LTD.