エドワーディアン クオリティマホガニー クイーンアンスタイルアームチェア

今からちょうど100年ほど前、20世紀初頭、エドワーディアンのイギリスで製作された
英国伝統様式、“クイーンアン”スタイルのアームチェアです。
当時の最先端だった”アールヌーヴォー”デザインを取り入れた高級マホガニーチェアです。
繊細で華奢なフォルムなので、お写真からは想像つきにくいかもしれませんが、
意外なほど背の高いチェアです。
下記エキストラフォトに普通のチェアとの比較のお写真を掲載していますので、
ぜひチェックしてみてください。
背の高さをイメージしていただけると思います。
この背の高さが、普通のアンティークよりも一クラス上の、
とても大きな存在感を感じさせます。
インテリアに詳しい方なら、この時代のデザインにピンとくるでしょう。
そう、イングリッシュ・アールヌーヴォーの旗手、
チャールズ・レニー・マッキントッシュのハイバックチェアに非常によく似たフォルムです。
フレームの線の細さや微妙な曲線と直線使いのデザインバランス、
アールヌーヴォーらしい植物オーナメントのスプラット(背あて)・・。
当時の標準的なエドワーディアンスタイルには見られない、
アールヌーヴォーデザインを強調したフォルムです。
“アールヌーヴォー”とは、もうご説明の必要もないかも知れませんが、
1890年ごろから1910年ごろまでの間、パリからヨーロッパ全土へと広がっていった、
前衛的な美術運動の総称です。
日本語では「新芸術」などと訳されていますね。
本来、アールヌーヴォーはその生き生きとした「曲線」と
つたが絡みつくような「植物のオーナメント」をデザイン上の特徴としておりますが、
もともと格調を重んじるイギリスでは、直線的なデザインの人気が高く、
イギリスでアールヌーヴォーを支持する人たちは少数派でした。
そのため、イギリスのアールヌーヴォーは、”イングリッシュ・アールヌーヴォー”と別称され、
ウィリアム・モリスで有名な“アーツアンドクラフツ”のデザイン潮流とも合流したことで、
独自のスタイルを形成することになりました。
先のレニー・マッキントッシュの有名なラダーバックハイバックチェアなどは、
その典型的なデザインですね。
こちらのチェアは、あたかもそのマッキントッシュのチェアのよう。
背の中央に入るベースバック(花瓶状の背もたれ)デザインや外側にスクロールするアームレスト、
サーペンタイン(波型)のフロントレイル(座枠の前面)、ロココの象徴、”カブリオールレッグ”、と、
英国伝統デザインを受け継ぐ、直系のクイーンアン様式ですが、そのフォルムには、
かなりイギリス流の“イングリッシュアールヌーヴォー”のエッセンスが感じられます。
どこで、誰が作ったのかは今となっては不明ですが、
間違いなく、当時のデザイントレンドを知る、名の知れたデザイナーか、
あるいは、経験豊富なマスタークラスの家具職人が製作したチェアなのでしょう。
その美しさ、以下のお写真でぜひ、堪能して下さい。
100年前の素晴らしい「無銘のデザイナーズチェア」と思います・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
73,440
円
参考市場価格:
71,400
円
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LOCKON CO.,LTD.