ヴィクトリアン ウォルナットカップボード

渋めのベッドサイドキャビネットが入荷しました!
イギリス19世紀末に製作された、スモールサイズのキャビネット(カップボード)です。
世界3大高級家具材の1つ、”ヨーロピアンウォルナット”を使用した、高級アンティーク。
今では入手できない希少材を総無垢で使用した贅沢な逸品です。
ヨーロピアンウォルナットは、現代家具で良く使用されている北米産の”ブラックウォルナット”と
同じクルミ属ながら、品種としては「別種」とされています。
ただし、その一方、アンティーク家具で良く名前の取り上げられる、
フレンチウォルナットやサーカシアウォルナットなどは、学術的にはすべて同種の落葉樹、
いずれもヨーロピアンウォルナットに属するグループのようです。
つまり、ヨーロッパから西アジア地域に広く分布しているウォルナットは、
その産地により呼び名が違うだけ、ということですが、
その解説、アンティークファンとしてはどうも納得がいきません。
フレンチウォルナット、サーカシアウォルナット、イングリッシュウォルナット・・、
それらは学術的には同種であったとしても、骨董ファンにとっては、
実は、微妙な木理の違いを呼び名で表現していたりもするのです。
マホガニーに近いフレンチウォルナット、オークのように重く硬質なイングリッシュウォルナット、
ローズウッドのように杢目に特徴があり、きめの細かいサーカシアウォルナット。
一般的には、そのような質感の違いでヨーロピアンウォルナットが呼び分けられているように思います。
きっと多くの骨董ファンの方も共通認識としていただいているのではないでしょうか。
人間が千差万別なように、木材だって千差万別です。
生産国から原木の産地がおおよそ推測できれば、その土地の風土でタイプ分けするのも充分アリ、だと
デニムでは思っております。
こういう学術的根拠のない、人間的な評価があるのも、
それもまたアンティークのお楽しみの一つといえるでしょう。
余談が長くなりましたが、言いたかったのは要するに、
ヨーロピアンウォルナットは、現代では入手困難な希少材、ということ。
というか、ワシントン条約の準レッドリスト指定種ですから、絶滅が危惧されている地球遺産です。
アンティーク家具だけに見られる稀代の銘木になります。
そんなヨーロピアンウォルナット総無垢で構成されたこちらのベッドサイドキャビネット。
デニムではあえて”フレンチウォルナット”と呼ばせていただきます。
(実はこれが言いたかっただけ?)
デザインのベースはリアルタイムなヴィクトリアン様式。
前面のフィールデッドパネル(羽目板扉)や台座、両サイドにフルーティング(縦溝)を配したデザインは、
当時流行した家具デザインです。
全体的な印象としては、フランスのルイ14世スタイルのようにも見えます。
個性的なドアパネルのスワッグSwags(花綱文様)レリーフや、装飾的なトップレイル(笠木)デザインの、
直線と曲線を混合させたフォルムには、製作者独自の主張も感じられます。
また、凹面を持つフロントデザインや、当時ものの高級な真鍮金具、
非常に厚みのあるフレームを用いた直線的なフォルムなど、きっちりアピールポイントは抑えています。
それなりに名の通った家具工房で製作されたのでしょう。
実用面でも、シングルシェルフのフリースペースと戸棚が活躍してくれそうなこちらのキャビネット。
デニムがお勧めできない理由はどこにもありません・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
73,440
円
参考市場価格:
71,400
円
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LOCKON CO.,LTD.