ヴィクトリアン ナーシングチェア

すばらしいヴィクトリアンの椅子が入荷しました!
19世紀末、いわゆる“レイト・ヴィクトリアン”に製作された、
ピアスドカービング(透かし彫り)のナーシングチェア(座の低い椅子)です。
スタイルはおそらく中期の“チッペンデール”様式に影響を受けたヴィクトリアンデザイン、
あるいはフランスの“ルイ15世”スタイルをベースに、ヴィクトリアン風にアレンジしたものだと思います。
“チッペンデール”はアンティーク好きの方なら耳にしたことがあるのではと思いますが、
世界で、そう、最初の家具デザイナーです。
今でこそ、ハンス=ヴェグナーやアルネ=ヤコブセン、チャールズ=イームズなど、
星の数ほどの家具デザイナーが存在し、彼らの作品が“デザイナーズ家具”としてブームになったりもしていますが、
実は全て、このトーマス=チッペンデールからはじまったものだったのです。
余談ですが、もともと家具というものは、王侯、貴族たちが金にまかせてつくっていた道楽品で、
庶民にはまったく縁のないシロモノでした。
そこでトーマス=チッペンデールは庶民のための家具開発に取り組んだのです。
クイーンアン様式をベースにした、その流れるような美しいチッペンデール・スタイル・・。
しかし、それは量産化を目的とした、極めて合理的で優れた“工業デザイン”といえるものでした。
そして量産化された家具は、ブルジョア階級に受け入れられ、
後に広く世に広まることになりました。
でもそんなチッペンデールデザインも、今では庶民には手の届かない、高級家具の代名詞になってしまったことは、
何とも、皮肉なことですね・・。
ちなみに、チッペンデールのデザインにもさまざまなスタイルがあって、
初期はボール&クロー(玉をつかんだ動物の足)が特徴的なクイーンアン風、その後、ゴシック風、ロココ風、とスタイルが変わり、
末期には中国風の“チャイニーズ・チッペンデール”と呼ばれるスタイルに変わっております。
ウンチクばっかりですみません・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
36,000
円
参考市場価格:
36,000
円
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